『眠れる森の美女』 | WITH HOPE!!

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在英14年目、イギリスの生活を愛し、楽しんでいるMiyukiです。
イギリスで細々と演奏活動をしているので、クラシック音楽の話題、日常、イギリスの姿をお伝えしたいと思います。
バレエが好きで、ロイヤルバレエの公演を主に観ているので、その感想も。

 1週間振りのオペラハウスでした。 10月、11月に上演して、今週再び5回の公演がある、『眠れる森の美女』。 

今週は、

 月曜日、『眠れる森の美女』

 火曜日、『眠れる森の美女』

 水曜日、『ロミオとジュリエット』

 木曜日、『眠れる森の美女』

 土曜日、マチネ、夜共に『眠れる森の美女』


 という状態のロイヤルバレエ。 来週はバレエ団の1週間のお休みだから、ダンサーたち、スタッフもやっとほっとできるのでしょう。 今日の舞台は全体的に疲れていましたから。 彼ら、毎朝10時半からクラスを受け(場合によっては9時半)、公演が無い日は6時半まで、公演がある日はカーテンコールまで出る人は楽屋口を出るのが、夜11時過ぎ、という生活。 休日は日曜日だけ(たまに土曜日に公演がなかったりすると休みのこともあるようですが)。 大変な生活です。


 私は今週の『眠れる森の美女』は今日の公演だけ観にいきました。 

 オーロラ姫はマリアネラ、王子はティアゴ。

 

 プロローグ、『水晶の泉』の妖精をユフィちゃんが踊っていましたが、私、毎回彼女で観ているような気が。

 この踊りはとらえどころがない、というか難しい。 でも、彼女のあの柔らかい腕の動きがとっても似合う踊りです。

 直前変更で、二人目の妖精、ひかるさんではなくて、茜さんに変更でしたが、彼女はとにかく体の芯がしっかりしている。 ただ、音楽性豊かなユフィちゃんの隣で踊ると、茜さんが半拍遅れる。 彼女はきっと日本でも優秀だったし、ソロをずっと踊ってきたのでは? と私は思うのですが・・・・・ 


 6人の妖精の騎士、相変わらず、ばらばら。 彼らは合わせよう、とはしているらしいですが、合っているところ、観たことがありません。 まあ、ロボットみたいなのよりはずっと良いですが。


 

 マリアネラが第1幕の『ローズ・アダジオ』で長いバランスをみせつつも、余裕がある踊り。 彼女はローズアダジオも、その後のソロも、自分だけで踊るのではなくて、周囲の人とコミュニケーションをとりながら踊る。 これが私が彼女の舞台が好きな理由かもしれません。


 第3幕、フロリナ姫とブルーバードのパ・ド・ドゥ、今回はユフィちゃんとスティーブン。

 ユフィちゃんはとにかく音楽性があり、上体、腕の使い方がきれいなダンサーなので、この役はとっても似合います。 いつもは、ユフィちゃん+ブライアン、という音楽性豊かでエレガントな踊りをする二人で観ていましたが、スティーブンはどちらかというと挑発的で野性的なブルーバード。 

 10月に観た時には、かっちり系の踊りをするラウラ+スティーブンで観たので、こうして、違う組み合わせで観ると非常におもしろい。

 スティーブンにしては珍しくジャンプが重めでしたが、観ていて気持ちの良い踊りをするダンサー。 今シーズン、プリンシパルにあがって、一昨年の怪我の後ですし、のりにのっているのかもしれません。


 マリアネラとティアゴのパ・ド・ドゥを観ながら、所々に入る、ピアノのグリッサンドとかスケールを聴きつつ、私、これでもいいから弾きたい、と思いました。

 

 というわけで、本当は土曜日の夜の公演に行きたいのですが、今日でおしまい。 土曜日の公演で引退する佐々木陽平さんの最後の舞台を観られないのが残念。 私が彼の最後の舞台を観たのは11月の『くるみ』の初日ですから。


 次のオペラハウスは2週間後。 この間、しっかり勉強です。