調査実験用のゲームで

 

「A(自分)、B、2人が

それぞれ10ドルを持っている。

一緒に投資をし、

合計投下金額の1.5倍を

双方必ず受け取れる」

 

というものがあります。

 

A=自分が10ドル、

Bが10ドル投資をした場合、

20ドルが投下されますので、

双方30ドルが受け取れます。

 

A=自分が10ドル、

Bが0ドルの投資の場合、

投下金額は10ドルですので

双方15ドルが受け取れ、

Bは投下していない

元本の10ドルがありますので、

Aは15ドル、

Bは25ドルとなります。

 

 

この実験において、

相手が何ドル投下しようとも、

経済的な最適解は

10ドル全額を投下する事となります。

 

相手が0ドル投下という最悪のケースでも

15ドルで戻ってきますので。

 

少ない投下金額にすればするほど、

自分が得る金額も減ってしまいます。

 

 

その相手の投下金額が

0ドルである事が最初に示された場合、

最適解は10ドル全額投下

であるにも関わらず、

実験に参加した日本の大学生の

60%以上が

投下金額を10ドルよりも低くしました。

 

一方のアメリカの大学生では、

10ドル以下にしたのは10%程でした。

 

 

つまり、

アメリカの大学生は

「自分の最大利益」を優先し、

日本の大学生は

「タダ乗り目的の相手への制裁」

を優先して行動しました。

 

 

この実験が示すのは、

日本人の

不当な利益を得た者に対する

拒否感の強さです。

 

アメリカ人の場合、

自分に約束通り(実験なら1.5倍)の

利益が入るならば、

他者の利益や悪徳へは

不干渉となりますが、

日本人は

自分が受け取る利益が減ってでも、

他者の不当な利益への

制裁が重視されます。

 

 

この日本人的感性を

正義感と言えば聞こえは良いですが、

「右へ倣え」

「出る杭は打たれる」

という日本社会を生み出し、

決して社会を前進させない

悪しき平等主義の根源になっていきます。

 

 

先日の記事で書いた、

アメリカの優等生に

実利ある特典を与える教育システムも、

日本だったら問題となるでしょう。

 

平等なはずの生徒の間に

権利の差を生むな、と。

 

 

 

しかし、

社会に現実的にあるのは「不平等」です。

 

どんなに生徒を平等に扱って、

画一的な教育を施しても、

受験で成功する生徒と

失敗する生徒が生まれ、

それは多くの場合、

将来の収入格差に繋がります。

 

親が資産家の家、

生活保護家庭、

生まれた家にも

不平等な格差はあるでしょう。

 

モテる人、モテない人、

そんな不平等もあります。

 

 

映画『スターリングラード』は

独ソ戦時代のソ連軍狙撃兵の話ですが、

映画の中で主役の狙撃兵と

ヒロインの女性を巡って

三角関係にある政治将校が、

共産主義も愛を平等には与えてくれない、

と嘆き死を選びます。

 

そう、

どんなに社会が経済的に平等を与え、

運動会でもスポーツ大会でも

勝ち負けを付けなくなっても、

愛までは均等に

社会制度が与える事は出来ません。

 

学校教育でも、社会教育でも、

文化的素地でも、

誰かの栄誉を妬み、

平等の名の下に制裁を科すことを

正当化する社会よりも、

結果の不平等という社会の現実を教え、

そんな社会に将来

必ず出ていかなければならない時に、

対応出来る能力と慣れを

子供に与える事の方が

子供たちにとっても

日本社会にとって

有益だと思うんですけどね。

 

 

 

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