アモスくんのお話 | 世界遺産バースで大学院

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大手建機メーカーに3年間勤務後、2011年から青年海外協力隊として2年間ケニアにて活動。
途上国ビジネスを学ぶため2013年8月よりイギリスUniversity of BathのMBAコースにて勉強中。

ニャミラで道を歩いていると色んな人が色んな物を要求してきます。

「Gimme 10 shilling」

「Gimme soda.」

「Gimme lunch」

「Gimme my sweets」

お前のじゃねぇよ!と突っ込みたくなりますが。あまりに言われるのでしばらくするとうんざりしてきて、やがて適当に流す方法を覚えていくわけですが。ただ、その中に一人だけ「Gimme job」と一貫して言ってくる青年がいたんです。それがアモスくん。

最初はあまり相手にはしていなかったんですが、熱心にパイナップルをうちに持ってきて「Gimme job」と営業マン顔負けの事までするので一度家に呼ぶことに。そこでアモスくんの生い立ちの話を聞かせてもらいました。

アモスくんには両親がいません。生まれて間もなく父さんと離婚し、その後母さんが逃げ出して一人残されることになりました。結局叔父さんの家で住まわせてもらっているようなんです。ただ、ケニア全体に言えることか分かりませんが、実の両親以外の家で育てられている子供たちはかなり厳しい境遇にあるようです。暴力にあったり、差別的な態度を受けてきたアモスくん。

そんなアモスくんはセカンダリースクールのForm3(日本で言うと高校2年生)学費の半分以上は掃除の仕事をして自分で稼いでいるんです。だから自分にも仕事くれって言ってきたんです。

それから週末はちょこちょこアモスくんに家の掃除ををお願いしています。人生で初のメイドさんですwケニアの標準より高めのお給料をあげてます。2時間働いて300円くらいかな。ケニアでは結構な破格だと思います。

仕事態度もすごく真面目だし手際が良い。物を取ったりするような事ももちろんないし、ソファの裏とかベッドの裏とか今までサボっていた所を豪快にきれいにしてくれます。来てくれると色々なものがスッキリします✩

そんな笑顔の可愛いアモスくん(逆光w)。

ケニア日誌

彼の為になることってどういう事なんだろうって考えますが、こう関わりを持った以上、彼にはできる限りのことをしてあげたいです。