令和5年度の調理実習を振り返ってみたいと思います。※⑧りんごの皮むきテスト以外は全て50分調理実習です。


①ミルク餅、煎茶の美味しい淹れ方 (炭水化物の実習)


②アーモンドクッキー&紅茶の美味しい淹れ方(脂質の実習)



③サバーグ入りハンバーガー&コーンスープ(たんぱく質の実習)
④りんごヨーグルト (ミネラルの実習)

⑤弁当の定番おかず (ビタミンの実習)



卵焼き
唐揚げ
⑥梅ヶ枝餅&ほうじ茶の美味しい淹れ方(地元のお菓子)


りんごケーキ
ポテトフレークで簡単ポタージュスープ
かぼちゃの蒸しパン

チョコスコーン

⑨アルファ米(非常食クッキング)
※今年度は備蓄米(白米)+ふりかけ+焼き鳥缶

雑穀ごはん、わかめのみそ汁 +各班自由献立(一汁三菜)



一汁三菜は、各班オリジナルメニューです。

雑穀ごはんとみそ汁のみ、材料とレシピは学校で準備しました。

各回の調理実習は、目的を明確にして、調理技術だけでなく、栄養学や調理学の知識、防災やフェアトレードなどの観点からもアプローチしました。

そして、最後の調理実習では、50分授業でオリジナルの一汁三菜を作るところまでできるようになりました。

料理は、創作的な要素が楽しみの一つでもあります。与えられたレシピを忠実に再現するだけでなく、作りたい料理を自由に作る自由献立。生徒たちのやる気を引き出す効果的な実習だと思います。

ただ、1人暮らしで毎日一汁三菜を揃えるのは、現実的ではありません。最後の授業では、料理研究家の土井善晴さんの新聞記事を読ませ、普段は、ごはんと具だくさん味噌汁で十分だと言う話をしました。

ごはんと冷蔵庫の残り物で作る味噌汁は、究極のエコクッキングだと思います。家庭クラブでもテーマに掲げた食品ロス削減。美味しく食べ切り、健康に🍚✨

1年間の調理実習レシピは、2学期の調理実習を始める前に冊子にして配り、生徒たちが1年間の見通しを立てて調理実習ができるようにしました。

調理実習後の振り返りにも役立つこのレシピ本は、生徒たちにも好評で、卒業後の一人暮らしでも活用してくれているようです。


今年度かかった実習費です。


実習の材料購入では、物価の高騰を感じましたが、今年度も2000円内で収まりました✨来年度は、クロスステッチのキットが350円→400円になる連絡を受けました。実習費を上げることも検討しましたが、どうにかやりくりして、現状維持で頑張りたいと思います。


1学期の自由献立(2回)を含めると、今年度も12回の調理実習ができました。
12回の調理実習と2回の裁縫実習(吾妻袋とクロスステッチ)をして、実習費2000円。コストパフォーマンスはよいのではないかと思います👍

最後の授業では、実習費の会計報告プリントを使い、金銭教育をしています。コンビニで、食品添加物がたくさん入ったおにぎり1個(約150円)を買うより、家でごはんとみそ汁作れば79円で済む。市販のハイカロリーのおやつより、手作りおやつは、安くて健康的。
実習費の会計プリントは、1年間の実習の振り返りと自炊のリーズナブル感が学べる、よい教材になると思います。

実生活に活かせる調理実習を!と、試行錯誤する中で、50分調理実習や自由献立に行き着きました。これらは、結果的にコロナ禍にも実施しやすい調理実習になりました。

一昨年度は、その内容を教育実践論文にまとめ、賞をいただくこともできました。
コロナ禍でも学びを止めず、調理実習をし続けるためには、周りの理解が必要です。
この論文を書くことで、管理職にもこれだけの配慮をしているならと、背中を押してもらえたのが、とてもありがたかったです。

コロナ禍でも、コロナが5類に変わった今年度も、生徒たちにはほぼ同等の学びを与えることができました。生徒にとっては1年しかない家庭基礎。今後も大切にしていきたいです。


今年度は、全12回の調理実習+家庭クラブの和菓子講習会3回。回数を重ねる毎に、生徒たちの手際がよくなり、成長を感じました。反復学習の効果だと思います。


年度末になると、心地よい疲労感と達成感を感じます。今年度も生徒と共に走り抜きました。テンション高めで毎回全力投球の50分に、1年間ついてきてくれた生徒たちに感謝です。