Saulnot町長の陰謀。エミール・ジャコティで村おこし夢と消える。 | 四畳半小市民劇場 

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東フランスの片田舎、ソルノという村でおっちゃんこと元AngeのFrancis Décampsと暮らす日本人です。
フランスの小市民事情、映画、音楽、料理などなど。
日々思うこと不定期に綴ります。

le 29 juin 2020 (lundi)

 

フランスの地方選のやり方がイマイチよくわかりません。

ここSaulnot(人口800人足らず)では、長年勤めてきたクリスチャンが何らかの策略で町長の座を引きずりおろされてしまったと、フランシスがすごい剣幕で説明するのですが、

聞き取れないわ、システムがわからんわ、で何もわかりません。

ふーん、そうなん?とその場はごまかし、数週間かかって解明しました。

その策略を説明するのはしんどいのではしょりますが(おい)いかにも田舎のく〇じじぃらしいやり方です。もう70代後半ですよ?任期は6年、大丈夫なんか?

だいたい町長なんて仕事、わずかばかり給料は出るものの、

全然わりに合わない仕事ですよ?隣の犬がうるさい、なんとかしてくれ。

パイプが破損した、なんとかしてくれ。

暖房が故障した、なんとかしてくれ。婆さんがいなくなった、なんとかしてくれ。

その他もろもろの「なんとかしてくれ」、すべて町長のお仕事です。

フランシスは、クリスチャンが組織した町議会の議員でした(人口500人から1500人の地域では15名必要です)

町長に立候補するために自分を含めて15名集めないといけません。

対立候補もないので、クリスチャンの議会は当選、したがってその筆頭のクリスチャンが町長てのが普通の流れで。

が、投票開票終わり当選が決まったあと、その15名の中にいたじいさんが、「やっぱわし町長に立候補する~」と突然名をあげたんですわ。

当選したのはクリスチャン個人ではなく、「議会」ですから、この議員15名で再投票。

結果、10対5でクリスチャン敗北。たぶんね、じいさんに投票した10名は、なんらか根回ししてたんちゃうかしら、つか、それよりも最初から立候補するつもりなら、別に自分の議会委員15名集めなきゃいけないのがルールで、そこをまんまと端折っちゃったんでしょね。

デモクラシーもへったくれもない。嘆かわしい、そんなじじいに使う時間はないと、

フランシスは議会を脱退しました。(もの凄い丁寧な理性ある文面で。ブラボー、よくやった)

あ、しんどいといいながら若干説明しとるがな。

 

クリスチャンは30年も町長勤めてきたんですよ、これからは好きな釣りに行くと笑ってましたけど、そら寂しいでしょ、毎朝、あ、そうか、役所行かなくていいんだ、、、って思うわけで。

フランシスと私が今この家で暮らせてるのも、もっとさかのぼると、日本の小市民がSaulnotで暮らすための書類作成ができたのも、クリスチャンのおかげ。

なんだかな、彼が町長じゃないSaulnotなんてどうでもいいや、エミール・ジャコティで村おこし、

消えたね、、、あのじいさんじゃ無理だ。

 

家から歩いて数分のところにある、ジャコティさんが眠る墓地。

 

DE RETOUR AU CIMETIERE DES ARLEQUINSのジャケはここの扉。

 

やっぱり家から歩いて数分のところにあるジャコティさんの家、無人(たぶん)

 

え?Saulnotの見どころはエミール・ジャコティだけなんかって?

そうだよ?悪い?つか、じゅうぶんでしょ?

Angeファンにとっては聖地ぞ、おい。

 

1994年11月19日、遠方から訪れたAngeファンの方々

ベルフォールのライオンよりもエミール・ジャコティ跡地

 

 

まったく買い物の話はしてないけど、今日の支出:スーパーで82,58ユーロ