アンズ

Aliceの主人公。

水色の膝丈コート風の上着に、白いロングスカート履いて、淡い水色のカチューシャを付けてるのが不思議な世界仕様となっております。

最初は学校にいたんだから、制服のはずだろっていうのは却下です。
ホントは制服のままウロウロしてるんですけど、絵的にこっちのが面白いという理由から管理人のイメージそのままにお送りしておりますです。
俺の目の前に出されたコレは、一体何なのだろうか。

グツグツと煮え滾った感じに真っ赤に染まり、その中に垣間見得る黒く焦げたのかそれとも別の何かなのか、元すらも解らないおそらく具であろうものらがゴロゴロと転がっている。

まぁ唯一の救いが、水分は十分だという事だ。
こんなものがもし水分が不足していて中途半端にドロドロしていたら絶対俺は食えないだろう。
とりあえず、「悪意はないんだよな?」という目で相棒を見た。
相棒は期待に満ちた目でこっちを見ている。
にやけていない所を見ると、悪意は無いらしい。


「……ありがとう」


とりあえずお礼は言って老いた。
よく見るんだ俺。
確かに赤い。「コレは何だ」と聞きたいくらいに。
だがな、お粥にホラ見えない事もない。………だろ?

俺は食える!
コレを食える!
というより………

食え、俺。


「………」


恐る恐る口に着けてみる。


…まずい。


でも、思った程ではない。
何とか食える。この程度なら。

そこで気付いた。この赤いの、トマトと唐辛子だ。

何のチョイスだ。


「…トマトと唐辛子…?」

「お、わかった!?あんねさっぱりさせようと思ってトマト入れたら刺激が足りなかったから唐辛子ぶっ込んでみた」


なるほど。
道理で舌が痛いワケだ。
ぶっ込んだのかコイツ。

でも今はそれが救いだった。
辛さのお陰で舌が痺れて味がよくわからない。
これなら多分全部食える。

とりあえず相棒が嫌な思いしないようにマズイ素振りは見せないで平らげて見せた。
俺すげぇ。


「…ごちそうさま」

「どうだったぁ?」

「食えたよ」

「てことは不味くなかったんだな?俺上達!」


そう言って空の食器を持ったまま踊り出した。
…割るなよ?

すぐ脇に水分補給用として置かれていたポ○リを1リットルラッパ飲み。
口の中がカオスだ。

その様子を見てチェシャ猫が目を丸くしていた。


「スゴイね!もう治ったみたいだよ帽子屋!」

「マジで!俺のお粥のお陰!?マジどんだけぇ~」


確かに身体のだるさはもうなくなってた。
だが何故だろう。
今は胃がキリキリと痛む。



後日。

態々女王の使用人がこっそりと見舞いに着てくれた。


「大丈夫ですか?コレ、女王から餞別ですって」


そう言って渡されたのはフルーツの盛り合わせと黄色い薔薇。
そして白い封筒だった。


「コレは?」

「さぁ?でも女王は『コレを見せれば絶対元気になる』って言ってましたよ」

「?」


首を傾げながら封筒を開くと、其処には1枚の写真とメッセージカードが。


『遊んでみた。その薔薇はコレのだからな』


そう書いてあるメッセージを見た後写真を見た。


「…っっっっっっっ!!!!!!」


其処には純白のドレスに金の刺繍が入ったキレイなドレスを身に纏って眠っているレンカの姿があった。髪飾りとして頭に、そして腹部に添えられた両手に一輪、盛り合わせの上にあるのと同じ淡いクリーム色の薔薇のティアラとブーケが。

俺は顔が真っ赤になったのが自分でもわかった。

コレは……殺人的にキレイすぎる!!!!!!!

急に顔を押さえて俯いた俺に使用人が心配そうに声を掛けてくる。
すまない、放っておいてくれ。
にやけそうなんだ気にしないでくれ。


「…何かホントに元気になったみたいなんで、とりあえず俺戻りますね、もうすぐ女王が庭に出る時間なんで」

「……ああ、わざわざありがとう…」

「それじゃあ、お大事に~」


パタンと扉が閉められて、俺は側の枕をボフボフと叩いた。

レンカで着せ替えだなんて…羨まし過ぎるぞ女王!!!



~おまけ~


「お帰り、アララギ。どうだ?帽子屋の様子は」

「何か嬉しそうでしたよ」

「そうだろうそうだろう」

「…何を贈ったんだ?」

「フルーツの盛り合わせと、あとこの前咲いたばかりの…何て名前の薔薇でしたっけ?」

「アプリコットネクターだ。それで飾った花嫁の写真も添えて、アイツに贈ってやった」

「「花嫁?」」

「秘密♪」
とりあえず俺は、捕らわれた相棒を離してやるようにチェシャ猫に言った。
するとチェシャ猫はすんなりとそれを承諾し、相棒を解放した。
良かったな相棒。


「死ぬかと…」

「ああ、今さっきホントに死にそうだったぞ」

「大人しくしてくれないコイツが悪いんだよ」


何てことを。
死人に鞭打つなんて!(まだ死んでない


「あ。そうそう。女王からお粥の材料貰ったぞ~」

「お粥…?」

「お前が倒れたって話したら、ちゃんと材料貰った」

「お~…そいえば女王様ってご飯とかどうしてんだろうね?」

「ちゃんと食ってんだろ?趣味であんな畑やら果樹園やら薔薇園まで持ってるヤツだぜ?」

「…でも料理する人いなくない?」

「…………」


そう言われてみれば、そうだ。
多分女王は料理が出来ないから(推測)、使用人に任せてるんだとばかり思ってたけど。
流石にフルコースとかはアイツラ作れないよな?


「まっ、魔法だよきっと!」

「そっか!魔法ってスゴイね!」

「……(ツッコミたい…!ツッコミたいがそんな気力もない…!!)」


何かベッドで相棒がわなわなと震えている。
いかん!コレはきっと最期が近いという印だ!


「とりあえず俺お粥作ってくっから!もうちょい見ててな!」

「おう任せろ!」


部屋を出る間際に振り返ると、相棒が首を横に振っていた。
食欲がないから作るなって事かな?
でも風邪の時ほど体力はつけなきゃいかんのだぞ相棒。
俺は「大人しくしてるんだぞ☆」とアイコンタクトを送った後台所へと向かった。



「さて、お粥作るのはいいとして、どうやって作るんだ?」


キッチンで俺は食材らとにらめっこしていた。

とりあえず、米は必要だろ?
あと風邪に効くと噂の葱に~…たしか女王がお粥の材料の入ってる袋にタマゴ入れてくれたよな。
多分タマゴも使って~………

とりあえず勘でお粥を作る事にした。ナベに米を入れて煮込んで適当にチョイスした具を入れ終わった時に何やら酷く頭痛がし始めた。


「アレ。何か超頭痛いんだけど!…風邪移ったかなぁ~」


その頭痛が、俺が作ったお粥に対して、女王が城から「それはお粥じゃない!!」と警戒を発していた合図だと言うのに気付くのはそれから数日後だった…。


まぁこんなもんだろうと思って俺は出来上がったお粥を相棒の下へと持っていった。