身なりを整えてイブキは常務につく。
イブキがいない間女王の相手をしていたアララギと代わろうと、二人がいる部屋の扉を開けると、そこには酷く退屈そうな顔をして腰掛けている女王がいた。
傍らには飲みかけのまま放置されている紅茶。


「暇だ」

「…いきなり何?」

「さっきっからず~っとこうで…」


アララギが困ったように口を閉ざす。
女王はコートを弄りながら何処かを見つめていた。


「とりあえず、後は俺がやる。代われ」

「ん」

「ちょっと待て」


立ち去ろうとしたアララギを女王が呼び止める。
振り返って首を傾げるアララギ。


「アララギ、まだ側に居ろ。イブキ、コダチは何処だ」

「へ?……あぁ、アイツ?」

「そうだ。全員揃うのを待ってたんだ私は」

「…それはどういう…?」


イブキが聞くと、女王は今までの退屈そうだった表情を一変させて笑みを浮かべた。


「暇ついでに、この前の『とっておき』をしようと思ってな」

「この前?」

「あ、もしかしてこの前アリスたちが来た時のですか?」

「そうだ。だから、イブキがアリスたちを呼んで、アララギがコダチを連れて来い」

「待った。……俺がアイツを連れてくる。アララギはアリスを呼べ」

「…別に構わないが。お前達仲は悪いだろう?」

「知ってて一緒に任務に行かせるな!」


イブキがそう言うと、女王は「それもそうだ」と笑った。
アララギとイブキはまた女王が「暇だ」と騒がないようにいそいそと部屋を出る。
そして部屋を出た後もそのまま素早く歩き出すイブキを見たアララギは、溜息をつく。


(…ありゃまた何かしてるな)


しかしアララギは特にイブキに声を掛けるコトもせずに、ポケットに手を入れる。


「俺知~らないっとぉ……あ。電話部屋だ」


アララギもいそいそと部屋に戻る中、部屋の中では女王がまた何処かを見ながら呟いた。


「……暇だ」



少女を抱えて戻ってみると、その場でイブキと熊が取っ組み合いをしていた。
イブキはジャケットを放り出して腕をまくり上げ、白いシャツすら土で汚し、熊の太い腕を掴んでいる。
一方泥だらけなのは熊も同じで、両手を塞がれて力押しでイブキを倒そうとしていた。


「……何やってんですか」

「話かけんなっ気が散る!」

「……まぁ、何してても構いませんけど。この人は元の場所に戻しておきますね」

「ガゥ!」

「『なら遊びは終わりだ』と言ってます」

「ん。…お前やっぱり手ごわかったよ」

「グワゥ」

「『お前もな。楽しかった。また来いよ』と言ってます」

「それは厳しいかもな。でも暇だったらまた来るよ」

「…さて、用は済みましたし、そろそろ戻りましょうか」

「ああ」


そうして二人は熊から離れ、もと来た道を戻って行く。


「やったのか?」

「……」


イブキの問いに、コダチは何も言わずに結晶を放った。
緑色に光を反射するそれを受け取り、それが肯定の意を示すコトを察したイブキはそれをポケットにしまう。


「それはアナタから女王に渡して下さい。……その前に、今の格好だといろいろ言われそうですが」

「あ~……城を汚すと怒るもんな」

「ま。私には関係ないですけどね」


肩を竦めるコダチを横目に、イブキは腿に感じる無機質な存在感を撫でた。
冷ややかなそれは、偽アリスが死した証。
そして恐らく、女王はそれを求めている。
理由は自分も知らない。
自分が知らないコトをコダチが知ってるコトには不服だが、気が向けば女王の口から直接聞けるだろう、とイブキは自分を納得させた。





「…………」

「……」


城に戻ると、案の定女王に出合い頭に眉を顰められた。
やはり城に戻ってすぐに報告しなかったコトで女王に怒られるコトを覚悟で、一度部屋に戻って着替えてきた方が賢明だったかも知れない、と思ったが、どっちみち怒られるコトは変わらない。
仕方なく女王に経緯を説明すると、今度は呆れられた。


「…だが仕事は完遂させてきたんだな?」

「あぁ。ちゃんと結晶もある」

「そうか、ご苦労だった」


結晶を女王が受け取ったのを見ると、コダチは「それでは私は継いで調査をしますので、失礼させて戴きます」と言って部屋から出る。
それを見てイブキも後に続いて部屋を出ると、扉の脇でコダチが待っていた。
その様子を見て、イブキは眉を寄せる。


「どうせ私はまた捕まえられるんでしょう?ならさっさとしてくれませんか」

「……何を考えている?」

「別に。現時点では大人しくしている方が後の為だと思っているだけですよ」


そう言うと、コダチは笑って見せ、イブキは腑におちないままコダチをまた部屋に閉じ込めた。
念のため扉にアララギに教えて貰った防御陣を引き、扉から脱出出来ない様にしてからイブキは自室へと足を向ける。

それもすぐに無駄になるとは知らずに。
アンズはシオンに朝食を作ってもらい、丁度ぺろりとトーストを平らげた時にふと携帯に目をやった。
この不思議な世界に来てからはあまり触れていないが、ちゃんと電波は立っているし、現世の方にも連絡は取れる。
誰かに連絡を取る気は勿論なかったのだが、習慣で携帯を手に取ると開き、待受画面を覗いた。


「あ」

「ん?どした?」


不意にアンズが声を上げたので、向かいで食事をしていたジュンが声を掛ける。
そしてアンズは手にしていた携帯の画面をずずいとジュンに向ける。
そこには12月25日の日付。


「お?」

「今日!クリスマスだよ!」

「くりすます?」

「何だって?」


キッチンからシオンも顔を出す。
アンズは目を丸くした。


「クリスマス…知らないの?」

「へ?」

「知ってるか?」

「見当…つかねぇけど」

「えーー!!!!!!」


肩を竦める二人を見て、アンズが「信じられない」と頭を抱える。


「クリスマスだよクリスマス!プレゼント上げたりご馳走食べたり、とにかくめでたい日だよ!?」

「あー…この世界には必要…ないんじゃないかなぁ~、なぁ?」

「恐らく、女王は何とも思ってないと思うぞ」

「えーー、ブーブー」

「鳴くな鳴くな」


念のためアンズはカスミにも同じ質問を投げ掛けてみたが、返ってきた言葉は誰も一緒だった。

何故だ女王。

アンズは溜息を吐く。
思えば此処は、四季がないのか、大抵穏やかな気候である所為で外は雪はおろか、寒くもない。


「…クリスマスなんだよぉ~?」


そう言うなりアンズは立ち上がった。
その場の全員がアンズの行動に注目する。


「クリスマスパーティーしよう!」

「え、お茶会?」

「違う!それはいつもしてんじゃん!!それじゃなくて、皆で集まって、ご馳走作って、わんさか騒いで~…」

「お、騒ぐの?いいねぇ~♪」

「ウチにそんな余裕ありません!!」

「「えーーーー!!!!!」」


シオンの言葉にジュンとアンズが猛抗議をする。


「何で!?絶対楽しいよ!」

「そうだぜ相棒、楽しもうよ!」

「何でお前は騒ぐとなるとそんなに活き活きしだすんだ!…大体、ご馳走たって何作るんだよ、どうせ作るの俺だろ?無理だぜ?」

「ん~……」

「じゃあ困った時の神頼みならぬ女王頼みに行きますか!」

「…何頼むんだよ」


シオンがそう言うと、ジュンとアンズはそれぞれ提案してみた。


「プレゼント下さい、とか」

「美味しいもの下さい、とか」

「雪くらい降らせて下さい、とか」

「寧ろハーレム作って下さい、とか」

「…そんな事頼んで、女王が頷いてくれるって思ってんの?お前ら」

「……モノは試しだよ!」


そんなこんなでアンズたちは女王の城の門を叩いた。
すると、いつも通り不機嫌そうなイブキが応対する。


「何の用だ」

「ひっ」


アンズは咄嗟にジュンの背後に回る。


「え?俺?」

「あ…あの、今日が何の日か、ご、ご存知です…か?」

「………は?」


ジュンを盾にしたまま訊ねるアンズに、イブキは眉を寄せる。
そこで、横からカスミが説明した。
一通り話しを聞いたイブキは改めてアンズを見下ろす。


「ふーん……で?」

「え?」

「それが女王とどう関係が?女王は今忙しいんだよ、重大な用でないんなら帰れ」

「わ…っ私には、帰る場所なんてないもん!!」

「……格好良く言い切った所悪いけど、帽子屋のトコに戻ればいいだろ。実際、その件に女王が興味を持つとも思えないし」


冷たくあしらわれ、アンズはジュンの服の裾を強く掴んだ。
ちょっとだけジュンの脇も掴んだ。
強く握り締められてジュンは少し痛がった。


「痛い痛い!」

「む~いいじゃんパーティーするくらい!大体何で女王今忙しいのよ!」

「いつもは暇そうにお茶飲んでる時間じゃないのか?」


シオンがそう言うと、イブキの表情が少し変わった。
それは一瞬だったが、シオンはここぞとばかりにツッコむ。


「今女王は何をしてるんだ?」

「…お前らには関係ないだろ」

「俺達の用件を『忙しいから』って理由で断るなら、説明くらい聞いたっていいだろ?ホントに忙しいんなら、何も隠す必要ないだろ?」

「……寝てんだよ、今。女王は」

「寝てるの!?こんな時間に!?」

「別に不思議じゃないだろ、女王は常に世界を維持する為に力を使ってるんだ。いつ休息したっていいだろうが」


イブキがそう言うと、丁度奥からアララギが現れた。


「もうそろそろご飯作んないと女王に怒られるぞ~?」

「女王に?今寝てるんじゃないの?」

「あれ?おはようございます、どうしたんですか?朝から」


アララギの発言に、ジュンが疑問を抱いた。


「ちょっと皆でささやかなパーティー開こうと思ってさ。それでやるなら女王のトコで皆一緒にって話になったんだけど。…でさ、今黒服から聞いたんだけど、女王は今寝てるの?」

「え…えぇ、寝てますよ?」


真剣な面持ちで聞かれるので、アララギは「?」を浮かべながらも答える。


「じゃあ何で怒られるの?女王様寝てるのに」

「あ。えーと、女王は起きた時にご飯がないととっても機嫌が悪くなるんですよ」

「そういう事だ。俺達も忙しくなるから、もういいだろう。さっさと帰れ」

「あ!」


一方的にイブキに門を閉められ、一同は顔を見合わせた。


「だそうだ、諦めるか?」

「んー…そう、する」

「えー!!皆でワイワイするんじゃねぇの~?」

「仕方ないよ、忙しいって言われちゃ。ね?アリス。……アリス?」

「……カスミ、一旦戻るよ」

「え?う、うん」


するとアンズは何やら考え事をした様子で歩く。
テクテクと先に進んでしまうアンズをカスミたちは追い駆けていった。



門の向こう側では、門を閉めた後イブキとアララギが気配を殺して門越しの気配を探っていた。
そしてアンズたちがいなくなったのがわかると、イブキは門に錠を掛けた。


「…で、何で女王が寝てる事になったの」

「あいつらがウザイから。…それに今女王が誰かに会える様な姿じゃないのはお前だって予想できんだろ」

「あ~……まぁ、今はまだ着替えてすらいないだろうしね」

「断言してやる。アイツは今頃風呂だ」

「アイツって……でも、正直に言えば良かったんじゃ?」

「上がり込まれたら面倒だろ」

「俺は平気だけど」

「お前はな」


そうこう言いながらイブキとアララギは城の中へと姿を消した。



一方、アンズは道中ふと立ち止まり、踵を返した。
アンズの行動にカスミが声を掛ける。


「あれ?何処行くの?」

「お城。今ならもういないかもしれない」

「え?…あぁ!黒服ね!忙しいって言ってたもんね!」

「仕切り直しか?」

「だってクリスマスだもん!」


その理由もどうかとは思ったが、相棒がやる気まんまんの様なのでシオンは何も言わなかった。
そこでアンズたちはもう一度門の前に行き、門を開けようとした。
しかし門は開かない。


「え?何コレ、鍵掛けやがったアイツ!もー、ジュンちゃん体当たり!」

「えぇー!?流石に無理無理無理無理!!」

「魔法錠か?」

「ん~…よくわかんないけど、女王の城内だから、その可能性の方が高いかも。やってみっか」


するとジュンは魔法銃を取り出して門を撃つ。
何発目かの音の後、ガチャ…という音がしてジュンは銃をしまった。


「よっしゃ☆」

「でかしたジュンちゃん!」


勢いよく門を開けると、アンズたちの眼前に人影が立ちはだかった。


「おやおや、いいんですかねぇ?勝手に女王の門を突破して。揚げ句一応女王の持ち物である魔法錠を破壊しちゃって」

「こ…コダチ君…!」

「くそ、コイツの存在忘れてた!!」


そこにはニヤニヤと笑みを浮かべるコダチの姿があった。
地面に落ちた破壊された魔法錠を玩びながらアンズたちを見る。


「しかも。その門の本来の担当が黒服である事、忘れてません?その門が突破されれば彼、気付きますよ。もうこっちに向かってるかもしれませんねぇ~?」


愉快そうにコダチは笑う。
コダチのその腹黒い笑みにアンズたちは血の気が引いた。


「あ…じゃあ、下手な事になる前に…帰りま~す…」


小さな声でジュンがそう言うが早いか、猛烈な殺気が前方からやってきた。


「やっぱりお前らかぁ!!!」

「うぉ!キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!」

「バカやってる場合か相棒!」

「しょうがないよジュンちゃんバカだもん」

「っていうかいつの間にか出口ないんだけど!」

「嘘!」

「…こうして、俺達はクリスマスという聖夜に、黒づくめの組織に襲われ消息を絶ったのだった……次回からは名探偵ジュンが放送され…おうぇーーっ!!」


奇声を発してジュンが身を翻した。
今までジュンの頭があった所にはブッスリと包丁が刺さっている。
逃げ場のないアンズたちは傍らで黒い笑みを浮かべながら佇んでいるコダチの所為もあって大人しくする事にした。


「お前ら…俺達は忙しいんだってさっき言ったよな?聞いてたよな?」

「は…はい…」

「なのに?勝手に門開けて?入ってきて?俺の仕事増やしてんじゃねぇよ!!」


とてもイライラした様子でさっきまで地面に突き刺さっていた包丁を振り回すイブキ。
もしそれが手からスコーンと抜けズブーっと刺さりはしないかとアンズたちは気が気でなかった。


「そもそも何でこの人たち入ってきたんですか?」

「女王様たちとパーティーしたくって…」

「ほぅ、パーティーか」

「!」


酷く落ち着き払った声が響き、イブキが振り返った。
そこにはいつもの通り黒一色の女王の姿があった。
ドレスとコートを引き摺りながら近寄って、アンズたちを見る。


「何故?」

「きょ、今日は、現世では冬の12月25日で、クリスマスっていう日なんです。プレゼントあげたり、ご馳走食べたり、皆で集まって楽しんだりする日だから…」

「ほぉ。現世ではそんな日があるのか」

「だから、女王様たちとも一緒に楽しめたらなぁ、と思って…」

「……貴様達、そんな事の為にここまで騒ぎを大きくしたのか?」

「う。そ、そう…です」


呆れた様に女王が溜息を吐く。
そして女王が腕を上げると、アンズたちの背後に再び門が現れた。


(もしかして…帰される…!?)


そう思ったアンズが顔を上げる。


「じょ、女王様…」

「暇潰し程度に付き合ってやろう」

「…え?」

「……今、何て?」


イブキが聞き返す。


「皆で楽しめばいいのだろう?それならとって置きがある」

「とって置き?」

「…楽しみは最後にとっておくとして、これからパーティーの準備だな」

「……今、から…か?」

「勿論。提案したからには、お前達にも手伝ってもらおうか」

「俺達もか…」


イヤそうな顔をするシオン。


「ほら包丁はしまって。私に刺さったらどうする」

「刺さねぇよ!」

「この空気だともしかして私も手伝わないといけない雰囲気ですか?」

「そうだな」

「やれやれ」


そうして一向が大広間で着々とパーティーの準備をしていると、アンズはふと思い出して女王に駆け寄った。


「あの!女王様、お願いが…」

「ん?あぁ、クリスマス恒例とやらのプレゼントか?」

「そんな感じ。あの!雪、降らせて欲しいんです」

「雪?」


女王がキョトンとした風に首を傾げる。


「そう!ホワイトクリスマスってヤツ!あ、でも、寒くない雪がいいです」

「寒くない雪……少し難しいな」


そう言うと女王は少し困ったようにしながらその場を後にした。
一方アンズは後ろからカスミに声を掛けられ、振り返る。


「クリスマスってさ、コレ必要なんでしょー?」

「…アンタ、なんてもんもってきてんの?」


カスミがズサズサと引き摺ってきたのはモミの木だった。
アララギが大慌てで引き摺って出来た土の道を掃除している。


「え?コレいるんじゃないの?」

「まぁ、うん、いるんだけどね?うん」

「それ飾りつければいいの~?」


ジュンがひょっこりと顔を出す。
手には女王に出してもらったのだろうか、モールやリボンや鈴、綿などを両手いっぱいに抱えている。


「うん、そう」

「あ、ねぇねぇアリス!アレが雪?」

「え?…あ!」


カスミに言われて窓の外を見ると、白くフワフワしたものがヒラヒラと舞い降りていた。
カスミは雪をまともに見た事がないらしく、はしゃぎはじめた。
するとフラフラと女王が現れる。


「女王様!ありがとう」

「あぁ、ただ…やはり難しいな、冷たくない雪というのは…」

「なんだかとっても複雑な表情ですね…お茶でも飲みます?」


ホウキとチリトリをもっているアララギに声を掛けられ、女王は首を横に振った。


「…それは?」

「あ、ちょっと床が…」

「床?…! 誰だ土なんか持ってきたのは!」

「にゃ!?」

「お前かチェシャ猫!」

「あぁあぁ、ご、ごめんなさい!」


我に返ったカスミは大急ぎで床を掃除し始めた。
そうこうしている内に料理が運ばれる。
パーティーらしいものかららしからぬものまで勢ぞろいのメニューに女王が疑問を抱いた。


「…誰が作ったんだ?」

「コダチが手抜きで」

「手抜き!?これが!?」

「魔法でちょちょいと」


そう言って笑うコダチを見て、一同は納得した。
ついで料理をシオンが運んで、皆はそれぞれ席に付いた。

雪を降らせている所為か一向に微妙な状態の女王に、自分が食べるものにいろいろ混ぜられてそれをやり返しているイブキとアララギ。
落ち着いて食事をしているコダチに酒を煽って浮かれているジュンやそれにセーブを掛けるのに必死のシオン。
ひたすら自分の嫌いな食べ物をカスミの皿に盛り、それをひたすら食べ続けるカスミなど、なんだかんだで賑やかに時は流れた。


「ところで、さっき女王が言ってたとっておきってのは?」

「ん?…秘密」

「秘密!?」


「秘密」と言って笑ってみせた女王のその真意は、また後に語られる。






遅ればせながらも更新。
キャー、もう暮れだよっていう。