【 不倫の遺伝子 】
「あの清楚な人が不倫してたんだって」
そんな事は、よくあります。
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今回は動物行動学から
不倫について考えてみましょう。
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動物行動学から不倫を考えた場合
多くのオスは精子戦略に則って
遺伝子を拡散するため数を撃ちます。
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だから、どんなに素晴らしい
パートナーを得ても、
目移りする事があるし。
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相手が妊娠して安定期になれば、
もうすでに遺伝子確保ですから、
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次の新しい女性に
自分の遺伝子を残してもらおうと
アプローチを始めます。
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これが本能で走った
オスからメスへの不倫です。
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でも、これは
元々、一夫一妻制度を
設けていない動物の
原始的な行動パターンです。
(ヒトと混同しないでね。)
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一方で、
一夫一妻制を保つ種族や
女系制度で群れを守る種族もあるので、
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自然界において、
どれが正しくて、間違っている、
ということではありません。
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そして、現状、日本では、
一夫一妻制です。
不倫は罪に問われます。
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では、
メスからオスへの不倫は、
どうなっているでしょうか?
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精子と違い卵子は1個しかなく、
妊娠すれば、長年、子どもの命も
責任を負うメスの場合、
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オスとは違う原理で
不倫法則があります。
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有名な燕の実験をご紹介しましょう。
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その燕の種類では、
長い尾を持つオスがモテる
という法則があります。
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長い尾の方が長距離を速く飛べ、
餌獲得能力に長けている、と
みなされるからです。
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でも、たとえ長くても、
人間が尾をハサミで切って短くすると、
メスにはモテなくなります。
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反対に、元は短い尾の燕でも、
テープで他のオスの尾羽を
くっつけてもらうと、
ものすごくモテるようになる。
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そこで、長い尾を持つ
オスをパートナーを持つメスと、
短い尾のパートナーのメスの
浮気率を調べた調査があります。
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すると、
長い尾のパートナー群は浮気せず、
短い尾のパートナー群は複数浮気しました。
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これは、メスに
元々、不倫遺伝子という
絶対的指標があるのではなく。
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メスは各々、自分のパートナーの
相対的評価で、
浮気するかしないかを決める、
ということがわかります。
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もし、自分のパートナーが短い尾なら。
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自分と自分の子どもの遺伝子が
より良く生きられる
環境を提示できるであろう
長尾のオスを獲得するために不倫も仕掛ける。
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しかし、
長尾の雄がいる環境にあるものは、
それを失うリスクのあがる
不倫を選ばない、ということです。
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メスの場合。
不倫はしたいからする、
というものではなく、
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相対的に不満があって、
より良い条件のオスがいるなら
略奪に行く、という方向性ですね。
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これらは、ある種の動物の法則であり、
ヒト社会には合いません。
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これは、あくまで楽しい読み物です。
人に当てはめて評価するものでは
ありません。
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■富永喜代プロフィール
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医療法人TMC(Tominaga Medical Communication)理事長。
富永ペインクリニック院長。医学博士。産業医。
465gの赤ちゃんから104歳の高齢者、
FIFA日本サッカー代表などのプロアスリート選手など、
(通常1日2人のところ)1日平均12人、
2万人超の臨床麻酔実績を持つ。
YouTube 総再生回数 5900万回突破。
チャンネル登録者数 26万人。
SNS総フォロワー数 42万人。
経済産業省
『平成26年度健康寿命延伸産業創出推進事業』を
委託されるなど、痛み最新医療のリーダーとして
注目されている。
確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、
NHK「おはよう日本」
TBS「中居正広の金曜日のスマたちへ」、
などのテレビ出演多数。
肩こり改善メソッドの処女作
「こりトレ」(文藝春秋)は10万部など、
累計 98 万部の著者である。