元風俗嬢 ともみの日記 -34ページ目

将来が不安(11)

母は、一命を取り留めた。


そうは、言っても、かなり脳の損傷がひどく、


左手と両足がほとんど動かすことができない...


頭蓋骨の1部が陥没してしまうほどでした。


それと、一番問題なのは、母の借金がなんと!! 2000万円


そして、今回の事故の治療費や入院費、半身不随だったため、


家政婦を頼んだり... かなりのお金が掛かりました


入院期間は、1ヶ月半くらいだったかと思います。


でも、退院してからも、母の介護が必要なため、


               家政婦さんは、継続して頼んでいました。


借金と治療費や入院費、家政婦代...  膨大な金額...


当時、ともみは17歳、兄は19歳... それを担うのには、若すぎました。


親戚の人たちが集まり、そのお金をどうやって工面しようか...


話し合う日々が続きました。


やはり、持ち家を売って...という意見が当初出ました。


ともみは、家を売ることを希望しました。


やはり、母が作った借金だし、事故ではなく自殺をして迷惑を掛けた訳だから


ともみも若いながら、いろいろ考え、


母自身の財産で責任を取ることが本来取るべき道と考えたからでした。


でも、兄は、家を売ることを頑なに拒んでいました。


やはり、長男であり、


        家を継ぐという身だからということもあったのかもしれません。


そして、ともみと兄の住む家が無くなってしまうのは、かわいそうだと


叔父からの助言があり、祖母の所有している土地を売り、


       母の借金から病院の治療費、家政婦代


                  すべてのお金を捻出してくれたのです。


お金のことは、祖母が涙をのんで工面してくれ、


叔母や叔父が骨を折ってくれて


なんとかともみと兄が負担にならないよう、していただきました。


でも、母は一命を取り留めたと言っても... 


                  回復する見込みは、ありませんでした。


ともみも兄も母の将来、


それと自分自身の将来に不安を持たずにはいられないのでした。




始まりにすぎない...(10)

本当にあの日は、穏やかな朝でした。


ともみは、祖母の家に泊まって次の日の朝、兄から電話がありました。


特に慌てた様子もなく、落ち着いた様子でした


「今、警察の人が来てて、お母さんが怪我したんだって...」


「病院へ運ばれたらしい...これから迎えに行くから、ともみも一緒に行こう」


母は、よくバイクで転んで怪我をしたので、


                  その程度のものとともみは、軽く考えていました。


そして、兄がともみを迎えに祖母の家へ来ました。


その時、初めて兄から母が電車に跳ねられたと聞いたのです。


母は、自殺を図っての行動だったようです。


兄が警察の方から聞いたところによると、


母は、線路に横たわっていたらしく、電車が来て怖くなり逃げたのですが、


逃げ切れずに、引かれてしまったということでした。


その話もとても衝撃的でしたが、やはり自殺を図ったということが、


かなりともみの心に突き刺さりました。


兄は、この日、大学受験の日だったのですが、


事が事だけに、受験どころではなくなってしまったのです。


急いで、母が運ばれている病院へ向かいました。


手術が済んで、母は、ICUに居ました


頭は包帯でぐるぐる巻きにされ、いろんな管につながれていました。


その姿を見た、ともみは涙が止まりませんでした。


症状についての先生のお話を伺いました。


一応、一命は取り留めたものの、今日が山ですねとおっしゃっていました。


後で聞いたのですが、母が運ばれたそこの病院は、


脳神経外科では、かなり腕のいい先生だったようです。


もし、他の病院だったら母は助からなかったようです。


今思うと、命を助けていただいて不謹慎だけど、


本当のところ、助けてもらって、母自身もともみや兄にとっても


それが幸せだったのか? 不幸だったのか?


今でも考えてしまう時があります。


このことは、母だけでなく、親戚やもちろんともみ、兄の運命を脅かす


始まりにすぎなかったのでした。


母の悲惨な姿(9)

母がマルチ商法に手を染め、凄まじく買い物をするようになってから


数ヶ月が経った頃のことです。


ともみが学校から帰ってきたら、母が泣き崩れてたのです。


その時、近所の方が母を心配してくださり、来て下さっていて


母の話を聞いていたようでした。


母が祖母に貯金を一部、下ろすように頼まれていたのですが、


結局全部下ろして、


祖母に渡さずに全部使ってしまったという内容だったようでした。


しかも、他にも借金をしているなどの話もしていました。


ともみの、悪い予感が当たってしまった...


でも、母の今までのともみに対する態度や助言も聞かずに、


お金儲けの話も最初は儲けていたようだったけど、


               結局は儲けてなかったみたいだし... 


会社を設立するなどと、大きなことをともみや兄に話していたのに


ともみのことを屑みたいに扱っていました。


今までのことがあり、


ともみは、そんな母の姿を見てもかわいそうとも思うこともなく


自分が今までしたことのツケが回ってきた、


とんでもない母だと冷ややかな気持ちしか起こらなかった


その日は、そんな母を見ているのも嫌だったので、祖母の家へ行きました。


そして... 次の日... あの日は、寒くて穏やかな朝でした。