可能性へのPregnant P1 | 風合瀬のブログ

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    2040年6月17日、この日「宇宙世紀元年」が発布される。


「我々人類は、そこそこ優れていると勘違いしていたのだ!現代の人類は未だ破水の始まった赤ん坊に過ぎない。人類は宇宙で暮らすことで、より知的な生命体となるであろう!」


    アフリカ系ドイツ人物理学者アーヴィン・バゥエルバッハの演説。


    21世紀のはじめ、世界は地球規模の危機を迎える。新型コロナウイルスによるパンデミックだ。世界経済は疲弊し、それがロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルによるイスラム教徒のジェノサイド(大量虐殺)を呼び寄せた。アメリカとロシアという二大大国に中国が加わり、危ういバランスの中、2035年日本による宇宙エレベーターの構築が世界を変えはじめる。


    宇宙エレベーターの構築理由はいくつかあった。宇宙空間に設置された太陽光発電パネルからエレベーターを伝い、直接電力を地上に送電可能にし、世界の電力関連の仕組みが変わる。原子力発電所がヨーロッパを中心に次々廃止となり、また核廃棄物の宇宙への投棄もはじまった。そして、宇宙エレベーターツアーも好評で一気に"宇宙への目"が向けられることになる。

これに、アメリカ、ロシア、中国、EUが追随し、本格的な宇宙時代が到来する。