【多摩川ネイチャーレポ ~Finish】
40kmを折り返し、やっとスタート地点に戻ってくる。
しかし、ここで終わりではない。
100kmの部は、ここから下流に向かって往復20kmを走ってこなければならない。
とにかく、暑い。
エイドの日陰に座り込み、給水を行う。
水を飲みつつ、考えました。
この後、まだ20kmも走れるのか・・・?
一度座り込んでしまうと、なかなか立ち上がれない。
なんとか再スタートを切らねばと思うも、身体が拒否をする。
さらに、この場所はフィニッシュ地点でもある。
このまま、ここで終わってしまえばどんなに楽か・・・。
完走のために、スタート地点を一旦通り過ぎねばならない。
とても恨めしい、コースレイアウトです。
記録はともかく、せめて完走しよう。
なんとか気持ちを奮い立たせ、スタート地点を後にしました。
下流への道程を、のろのろと走り出す。
全くペースが上がらない。
キロ6どころか、7分すらもオーバー。
ガーミンを見ると、まだ300mくらいしか走っていない。
1kmが、果てしなく遠い。
これで、あと20kmなんて…。
残りの距離を考え、絶望的な気分になってきました。
下流へのコース上には、50kmコース折り返しのため、-5km地点にエイドがある。
まずはそこを目指そう。
細かな目標設定で、何とか気持ちをつなぎ止めます。
やっとのことで、-5kmのエイドに到着。
次は、折り返し地点の-10km地点だ。
フラクスに水を入れてもらい、ふらふらと旅立つ。
しばらく進んだ所で、100kmのトップのランナーが折り返してきた。
力強い走りで、私とは対照的です。
その後も何人かのランナーとすれ違いつつ、いよいよ河口が近くなってくる。
ひたすら我慢の走りを続け、ついに折り返し地点に到着。
90km地点通過が、8時間46分43秒(1時間15分17秒)
朦朧とする頭で考える。
残りキロ7で10時間を切れる。
しかし、全く走れる気がしない。
だが、諦めることはできない。
とにかく、残り10km。
行くしかありません。
河川敷の広場には、親子連れが楽し気に遊んでいる。
そんな様子を横目に、ふらふらのランナー。
水場を見つけては、被り水でひたすら体を冷やし続けました。
あと9km…、あと8km…。
徐々に減っていく残りの距離を唱え続け、走る気力にする。
完全に腰が落ち、うなだれるようなフォーム。
もちろん、それを立て直す力もは残っていません。
腕を振るのも辛いほど。
-5km地点のエイドを過ぎる。
あと少し、あと少しと繰り返し、ついに、遠くに東海道新幹線が見えました。
その鉄橋のふもとがフィニッシュ地点。
オレンジ色のゲートが微かに見えます。
あそこまで走れば、やっと終えられる。
フィニッシュ地点が見えたことで、少ないながらも気力が湧いてくる。
すると、自然とペースも上がってくる。
キロ6をオーバーしてばかりのラップが、5分台へ。
とにかく、長い長い道のりでした。
後半はボロボロでしたが、それでも諦めずに走ることができました。
最後は気力のみで脚を動かし、
ついに、フィニッシュへとたどり着きました。
【記録】9時間54分01秒(1時間07分17秒)