ハセツネ2022 ④ | KaSoランブログ

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細く、長く、マラソンを続けていきたい。
大会に参加するのも好きで、今後のための備忘録ブログです。

【ハセツネレポ ~月夜見駐車場】

 

無事、第1関門浅間峠に到着。

まずはトイレ。

そして、装備の変更を。

 

まずは雨対策として、レインウェアを取り出す。

これから先、気温も下がることが予想されるので、防寒の意味もあります。

ただし上半身のみ。

レインパンツも持ってきていますが、動き優先なのと、下まで着ると汗をかいて逆に冷えそうなので。

 

次に、ライトを取り出す。

ブラックダイヤモンドを、腰に装着。

 

最後に補給食を取り出す。

今回工夫したのが、マグオン4つを輪ゴムでまとめて1セットにしたこと。

それを4セット作り、関門ごとに1セットずつ前ポケットに移動させる。

ザックの中から探して数える手間を省くためです。

 

 

 

ここまで4時間以上、移動しっぱなし。

腰を下ろして休みたいところですが、

雨で地面が濡れているため、座り込むことも憚られる。

立ったままザックを肩に担いで、上記作業をしました。

 

10分ほどの滞在後、次を目指して出発します。

 

 

 

 

浅間峠の出口は、いきなり急斜面の登り。

ライトで足元を照らしつつ、登っていく。

「足元滑るから、気を付けてね~」

と、ギャラリーの皆さんからの声。

 

「ありがとうございま~す」

と言ってる傍から、脚が滑り、股裂きの刑になりそうに(汗

何とか体勢を立て直す。

 

そんな私の横を、ストックを付きながらサクサクと登っていくランナーさん。

浅間峠からはストック解禁。

今日のようなツルツルの登山道では、ストックの効果は絶大のようです。

 

その後も登り下りに関わらず、ストックランナーさんに抜かれまくりでした。

残念ながら、私はストックを持っていない。

と言うか、使ったことが無い(汗

この日ほどストック欲求が高まった時はありませんでした。

 

 

 

 

 

賑やかな浅間峠を離れ、いよいよ闇が深くなる。

と、そこで初めて気が付く。

 

「…ライトが暗い??」

 

私の装備しているブラックダイヤモンド「ストーム」は400lmだったはず。

それなのに、足元が全く見えない。

それどころか、後方のランナーのライト光に打ち消されて、陰になる始末(泣

 

どうにもこうにも走れない。

 

仕方が無いのでサブでザックに入れていたペルツを取り出す。

明るさとしてはこちらの方が明るいのですが、

頭にしか着けられないので、頭部が重くなるのが嫌でした。

 

が、贅沢は言っていられない。

一旦脇によけ、ライト交換。

ペルツのスイッチを入れると…。

 

「明る~~~~い(嬉」

 

先程までの暗闇とは打って変わって、真昼の様な明るさ。

ナイトトレイルは光源が重要だと、改めて感じさせられました。

 

因みに、なぜブラックダイヤモンドが暗かったのか?

それは、充電池の劣化でした。

 

後程、新品の充電池に交換したら、見違えるような明るさに。

山では、常に万全の状態で挑まなければなりませんね。

 

 

 

 

 

灯を手に入れ、気分も新たに走り出す。

次の目標は、コース最高地点の三頭山です。

 

しかし、そこに至るまでに日原峠、丸山、西原峠などを越えていかねばならない。

第1関門から、距離15km、高低差600m弱。

その間を登ったり下ったり、登ったり下ったり…。

暗闇の中、ひたすら繰り返される苦行。

 

しかも、今回は輪をかけてトレイルの状況が酷い。

 

 

 

 

 

先刻からも書いているように、とにかく泥で足元が滑る。

登りは踏ん張れないし、下りは恐怖でしかない。

 

トレイルシューズを履いているハズなのに、まったくスパイクしない(泣

足裏に石鹸水でも仕込まれているのでは?といった感じ。

 

しかし、周りのランナーさんは、さくさく進んでいく。

単純に技術力の差のようです(涙

おぼつかない足元、とにかく前のランナーに置いて行かれないよう、必死で食らいついていくのみ。

当然その分、疲労の度合いが増していく。

特に踏ん張るためか、脚の付け根から大腿四頭筋が張ってくる。

徐々に平坦な部分でも、走るのが辛くなってきました。

 

幸いにも、雨は一時止んでいました。

それでも、気温はぐんぐん下がっていく。

立ち止まると凍えそうなので、ひたすら動いて体を温める。

 

しかし、動き続けると、疲労が溜まる。

一休みしたい。

しかし、休むと体が冷える。

 

なんともまゝならない、無限ループに落ち込んだようです。

 

 

 

 

 

そんな状況の中、ひたすら気力で進むこと2時間半。

19:44、ついに西原峠に到着。

ここから最難関、三頭山への登りです。

 

西原峠から三頭山へは、400m弱を上げる急登。

ただでさえキツイ斜面なのに、暗闇の中で、しかもドロドロ。

 

通常のように登れるはずも無く、滑る足元を抑え込みつつ、一歩一歩着実に歩を進めていく。

もはや自分のペースで進むことしかできず、前後にランナーの姿は無い。

 

暗闇の中、一人でいるのは心細い。

さらに、再び雨が強くなってくる。

遠くに見える、赤い誘導灯だけを頼りに進んでいきます。

 

 

 

やがて、賑やかな音が聞こえてくる。

三頭山避難小屋です。

小屋にはトイレがある。

身体が冷え、トイレが近くなってきているので、小休止です。

 

そういえば寒さのせいか、水分をあまり消費していない。

ハイドレの水を2/3ほど飲んだくらい。

フラスク3本は、全く手つかず。

そのため、ザックの重量は重いまま。

 

寒くても汗はかいているハズなので、気が付かないうちに脱水の危険性もあります。

意識して水を飲むように心掛けなければなりません。

 

 

 

 

避難小屋を離れ、いよいよ最後の登り。

道標には「三頭山まで15分」の表記。

気合を入れ、山頂に向けての階段を登ります。

 

そうして、西原峠を出てからひたすら登り続けること1時間。

20:43、ついに最高地点の三頭山に到着しました。

あとは、月夜見駐車場まで下っていくのみ。

「ガンバレ!」

と、スタッフのエールを貰い、下りへ向かいます。

 

 

 

 

雨は降る続けますが、動き続けて体は熱く、程よくクールダウンさせてくれる。

一旦、鞘口峠から再び上り返し、そしてまた下りへ。

 

ここらあたりで、オールスポーツのカメラマンさんがいました。

藪の中に身を潜めていたため、いきなり視界に入ってきた時はビビりました(笑

それにしても、深夜の真っ暗な山の中で一人待機しているなんて、どんな気分なのでしょう(汗

 

 

 

ずるずる滑る足元に苦労しつつ、ついに舗装された道路に出る。

「やっと月夜見か!?」

と、喜んだのもつかの間、またすぐにドロドロトレイルに逆戻り(涙

もういい加減にしてくれ、と思いつつトレイルを抜け、今度こそ本当に月夜見へのロードに出る。

遠くに明かりが見える。

若干の上り坂ですが、もうすぐ第2関門だという喜びからか、脚が勝手に走り出す。

ドロドロのトレイルに辟易していましたが、脚は思った以上に、まだ元気だったようです。

 

前を走るランナーを追い抜きつつ、

遂に、第2関門「月夜見駐車場」に到着しました。

【第2関門通過】9時間06分23秒

 

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