【富士登山競走レポ ~馬返し】
7時、山頂コースのスタート。
いよいよ、山頂への挑戦が始まりました。
今回は、ブロックの間隔を詰めることなく、空けたままのスタートでした。
それでも、ロスは10秒ほど。
序盤でもあり、気にすることはありません。
ケガを抱え練習不足の中、どのようなプランで走るか?
フィニッシュタイムを制限ギリギリ4時間30分として、
各関門通過を次のように考えました。
馬返し通過 1時間05分
五合目通過 2時間05分
八合目通過 3時間50分
色々なブログを拝見し、これが最低ラインと類推。
因みに、4年前の五合目コースの記録は次の通り。
馬返し 1時間02分11秒
五合目 1時間54分10秒
この年はトレイルを走りまくっていたので、ロードよりも登山区間の方が圧倒的に早かった。
しかし、今年はトレイルはおろか、ロードすら十分に走れていない。
4年前の記録に、どこまで迫れるだろうか…?
レースプランを忘れないように、腕に書き込む。
ここ一番の時には、いつも行っているルーティーン&おまじないです。
スタート後、しばらく直進したのち左折。
ここからフィニッシュに向けて、延々と上りが続きます。
正面には富士山。
その頂上が、フィニッシュ地点。
それが、遥か彼方に感じられる。
本当に、あんなところまで行けるのか…?
やはり、不安の虫がむくむくと起き上がる。
とにかく、今は一つ目の目標である馬返しまでを65分で走ることに集中しよう。
やがて、最初の1kmを通過。
ラップは4"51で、まずます。
もっとも、この後上りの傾斜は増す一方。
当然ラップはどんどん落ちるだろう。
中の茶屋までは、なんとかキロ6分を越えないように走りたい。
金鳥居を越え、突き当りを左折。
若干のフラットの後、すぐに浅間神社入り口に向けて右折。
そこへなだれ込むランナーたち。
浅間神社では、最初の給水所が設けられています。
当初のプランではスルーするつもりでしたが、今日は暑い。
持参したフラスクの水を飲み、それにつぎ足す形でタンクから給水。
若干のロスですが、脱水で走れなくよりはマシと考えました。
ただ、ここから先は、日陰のロードが続く。
暑さは幾分緩和されます。
それでも、上りの傾斜は増していく。
それに比例して、私のペースは落ちていく。
後方からCゼッケンやDゼッケンのランナーが抜いていく。
何とか付いて行きたいが、離される一方。
5kmを過ぎ、北麓公園に向かう上り坂。
ここはチャレ富士でも走った。
あの時も辛かったが、今日も辛い。
この上り坂には、多くのランナーの怨念が堆積されているのでは?
そんなくだらないことを考え、気を紛らす(笑
苦しい走りが続き、やっと中の茶屋が見えてきたところで7km地点を通過。
ラップは6"04。
中の茶屋まで6分越えないとの思惑は、ギリギリで外してしまいました。
中の茶屋で2カ所目の給水。
ここでは予定通り、ペットボトルをゲットするのみ。
先を急ぎます。
中の茶屋から、コースは一気に狭くなる。
路面もアスファルトではありますが、ひび割れだらけ。
そして、傾斜は更に増していく。
ここらあたりから歩くランナーの姿も見られるようになります。
一方の私は、どんなに遅かろうが、馬返しまでは走る計画。
傾斜に抗うように、必死で腕を振ります。
しかし、ペースはますます下がるばかり。
中の茶屋で6分を越えたラップは、6"20、6"50と落ちる一方。
そして10km地点のラップは、7"31。
通過タイムが、約59分。
10.8km地点の馬返しまで、65分の計画。
この状況で、あと800mを6分?
流石に、無理か…??
いやいやいや、諦めたらそこで試合終了(by三井)
最後の最後まで、足掻け!
残り数百mは、もはや歩いても同じなのでは?と思えるほどの激坂。
実際、多くのランナーは歩いている。
そんな様子を横目で見つつ、私も歩きたい衝動に駆られる。
しかし、馬返しまでは意地でも走ると決めた。
ここで曲げて、果たして頂上まで行けるものか。
呼吸は荒く、落ち着かない。
脚も疲労で、ほとんど上がらない。
それでも、気持ちだけで走るのみ。
あと、どれだけこの苦しい時間が続くのか。
早く、早く終えてしまいたい。
そんな思いで走り続け、ついに馬返しのバス停が見えてくる。
最後の力を振り絞って、横のゲートを越える。
その先に、青い計測マット。
喘いで、喘いで、喘ぎ続け、やっとの思いで馬返しの関門を越えることができました。
【馬返し通過】1時間04分14秒