感覚や判断の誤りに注意! ~認知科学を知ろう(1) | 開運と幸福人生の案内人/ムー(MU)さんの日記

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感覚や判断の誤りに注意! ~認知科学を知ろう(1)

わたし達は、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚といった、いわゆる五感によって情報を得ます。
現代の生理学では感知される情報の数はそれ以上あるとされていますが、ここでは従来の五感をもとに話をすすめます。

わたし達は、その五感から得た情報を元に、情報処理を行い、分析を行い、物事を判断したり行動をおこすわけです。

特に視覚から取り入れる情報は、聴覚や臭覚などの他の感覚よりずばぬけて情報量が多く、私達の普段の生活や仕事においても重要なものになります。
まさに、「百聞は一見にしかず」というわけですね。

このブログでも、特にものを正確に見ること、ただ単に眺めるのではなく、観察することの大切さを
何回か取り上げています。

感覚(五感)の限界

ところが、この人の感覚というのがけっこうあてになりません。
認識の限界というか、周囲の状況などの影響で誤って認識してしまうケースが世の中に存在するのです。

たとえば、下図の2つの扇形です。これは同じ大きさなのに下の方が大きく見えます。



 

また次の図で、4本の平行線に何本もの短い斜めの線を描いたものは、
平行線が平行に見えず、斜線に見えます。


 

このような現象を「錯視」と言います。
人間の目が、正しく認識することが出来ず、間違って物事をとらえてしまうわけですね。

これは視覚に限りません。五感全てにこの錯覚は存在します。


これがわたし達、人間が何かを行うときに、失敗をする原因の一つになります。
また、自分の見たものを他の人に正しく伝えたつもりなのに、間違って伝えることになる原因の一つにもなっています。
それはそうですね。「判断」の元になる「情報」自体を誤ってしまっていては、正しく判断することは難しくなるのが当然です。

情報処理によるエラー

また、主として脳が情報を処理するときに、誤って認識してしまうこともあります。
例えば下図の文字です。

 

 


二行のそれぞれ、三つ並んだ文字の真ん中の文字に注目してください。

 

これをアルファベットと思えば「B」と認識されます。
しかし、これが数字ならば「13」と認識されます。

これは、「文脈効果による認識」の問題で、それぞれの人の判断で、アルファベットまたは、数字が並んでいると思いこむわけです。
実際は「A、13、C」であったとしても誤って「A、B、C」と認識してしまうわけですね。


また、次の文章は、何気なく読んでしまうと普通に読めてしまうと思います。

 



注意して字を一字ずつ読めば、簡単に誤りに気づくとおもいますが、何気なく読めば普通の文章として読んでしまい、書いた内容を正しいものとして理解してしまいます。

これは、脳が単語を予測し補足して読んでしまう「タイポグリセミア」現象と呼ばれるものです。

看護師や薬剤師がよく似た名前の薬剤を誤って認識し、患者に誤って違う薬剤を投与する医療事故の一因にもなっています。

このように人の五感(センサーの限界)による誤りや情報処理による誤りは、認知科学という分野で研究がされていますが、このようなミスやエラーを回避するにはどうしたら良いのでしょうか。

次回は、ミスを防ぐ手段を考えてみたいと思います。