こんばんは、水源純です。
はじめまして、でもありますが、先日のことを記しておきたくて。
イラスト画家の大西秀美さんの個展へ行ってきました。赤羽駅から十分くらい歩いたところにある青猫書房という子ども向けの本を扱う可愛らしいすてきな本屋さん。詩歌の本もたくさん置いてあります。
17〜18年前に住んでいたこともある町でしたが、しりませんでした。その奥のギャラリーで。
青猫書房の入り口
大西さんとは気づけば20年のお付き合い。
1999年まだ二十世紀だったころ、『詩とメルヘン』11月号で第一歌集の『この鳩尾(みぞおち)へ』の特集を組んでいただいたとき、コラボしてくださった画家さんのひとり。
詩とメルヘン1999.11月号より
雑誌ができてきて、一度おてがみを書かせてもらって、お互いの歌集と画集を送り合いました。以来、年賀状だけ細々と、でもしっかりと繋がってきた方。
長野に住まわれていて、その暮らしの中でおだやかな風景に託すように、やわらかに描かれます。ギャラリーをゆっくり二巡したころ、お相手されていたお客様が帰られて、大西さんと少しお話する時間も持てました。
個展は十数年ぶり。絵も長く描いていない時間があったそう。どうしてとたずねると、子育て中だったという。少し手を放せるような年頃になって、また描きだした、と。
風景ばかりの絵の中に、一つだけ、女の子を描いたものがあったから、ああ、と合点がゆく。
あれは娘さん?とたずねると、少し恥ずかしそうにうなずいてくれました。
左がむかしいただいた画集
右が買ってきた来年のカレンダー
あの雑誌のお陰で私たちは出会えました。
今は亡きやなせたかしさんと、敏腕編集者のNさんに、思いを馳せる。
感謝だけでなく、私も編集者の端くれとして、誰かと誰かを永くつなぐような場をつくれているかしら。
そういう雑誌でありたいと思いを新たに明日からも、がんばります。