父の証言 | 歯車の行方

歯車の行方

あら、まだ足りない

あいつは人間を見れば誰にでも「お父様」と言う。

 

男でも女でもだ。

 

一号は言葉を返すだけの玩具だった。

当時は画期的な発明で今でもその技術は

子供向けの玩具に使われている。

 

あいつは人間そっくりに作ろうとした。

人間の心を研究し、プログラムした。

結果一部以外は上手く行った。

何故あいつが人間全てをお父様と呼ぶのかは今でも分からない。

 

だが私は

人間が人間と同じ物を作っても意味がない事に気が付いた。

 

三号には膨大な量の知識や言語、

更に、公表できないような移植を施した。

 

結果、三号は人間を超えるであろう存在になりつつある。

まだ経過観察中ではあるが

上手くいけば新たな歴史が刻まれる事だろう。