外界に触れた指が震える。
私に内蔵された心が、痛痒く踊る。
世界の摂理に反した存在が生まれ落ちてから
誰もが冷たい目で見ていた。
誰かの時間を奪っているようだった。
誰かの心を傷つけているようだった。
誰かの夢を破壊しているようだった。
そんな後悔は虚しくも地に流れ落ちる。
私は結局、めんどくさい人という登場人物として
誰かのエンドロールの端っこに名を刻むか、
なかったことにされているんだろう。
間違えたのは私じゃないし、母でも父でもない。
そんな人物に身を任せた覚えもなかった。
視界に詰め込まれた物質が、次々と私を貫いていく。
何故という疑問よりも先に、懺悔の気持ちが支配する。
心臓が痛痒い方がまだましだった。
私は謝罪する。
視界の存在達に、そして自分に。
誰かが心臓に住み着いているようだ。

