森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人柄の良い人が依頼される」
ドイツの哲学者ショーペンハウアーは、「人生の幸福にとっては、我々の在り方、すなわち人柄こそ、文句なしに第一の要件であり、最も本質的に重要なものである」と述べています。特にビジネスにおいて、お客様は言うに及ばず、部下や後輩など後に続くものを惹きつける最大の要素は人柄だからです。
もっと分かりやすく言えば、同じ仕事を依頼するのであれば、人柄の良い方にお願いしたいと思うのと同じです。これはプライベートでも言えることです。例えば食事をする際、レストランを選ぶときなどにその動機となるのはウエイター（ウエイトレス）の人柄が最初に思い浮かぶからです。
私もこれまでに多くの飲食店を利用しましたが、名店と呼ばれる店が供する料理のレベルは、普通程度の料理を作る店と天地ほどの開きがあるかといえば、「それほどでもない」というのが実感です。
むしろ最初に思い浮かぶのは、接客に当たってくれるウエイター（ウエイトレス）の笑顔です。同じ料理を食べるにしても、気持ちよく食べさせてくれる笑顔は、その人の人柄が作り上げているのです。
どんな商売でも、相見積もりが利かないような特許でもない限り、その商品やサービスの品質に大差はないものです。むしろ人柄の良い人に依頼しようと思うのが普通で、それが業績の明暗を分けるものと強く認識してください。