新森羅万象から学ぶ人生羅針盤「憎しみはエネルギーにはならない」
よく歴史上の指導者のなかで、他国家、他民族に対する憎しみをエネルギーに変えるように指導する人物がいますが、これは戦争・紛争を誘発する最大の原因になり極めて間違った指導で、まさにマインドコントロールとしか言えません。
同じことを企業トップが「ライバル会社を憎め！完膚なきまでに叩き潰せ！」と指導しているとしたら大いなる間違いです。なぜなら憎んだ相手も同時にこちらを憎むので、憎しみという空気のみが支配する環境が生まれ、それがぶつかり合うだけだからです。
それにもし24時間365日、お互いが憎しみ合うような関係性におかれると、間違いなく自律神経失調症をはじめ健康を害します。眠れなくなり、食欲も減退し、血圧も下がらず、それまで幸福に感じながら見ていた風景にも何ら魅力を感じなくなってしまうでしょう。
当然憎む相手も同じ症状になる可能性は高いのですが、相手はこちらが弱っていることを知ると大喜びし、それをきっかけにして攻めてきます。こんな不毛な関係性は言うまでもなく健全とは言えません。
「負けない」「打ち勝つ」という言葉は、憎しみとはまったく違う次元から生まれるものです。むしろ切磋琢磨してお互いが成長すれば、いずれ分かりあえる時も訪れるものです。
そうなれば新たな関係性を構築できアライアンスを組むことも可能となり、win-winの関係実現も現実のものになります。まずは、憎しみはエネルギーにならないことを肝に銘じ、健全なビジネスシーンを展開してください。