言葉より大切なもの 92 Rside | 嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんが大好き。
メンバー全員大好きですが、
特にも相葉くんに惹かれてやまない櫻葉erです。

生まれた時から父親だと疑うことなく、尊敬さえしていた人が、実は赤の他人だとわかった時



まるで、鈍器で思い切り頭を殴られたような



それまで経験したことのない大きな衝撃。ショック。





でも、それ以上にショックだったのは



父親と同じ血が流れる、本当の息子がいたこと。



そして、その息子を父親がずっと探してたこと。






藤井コーポレーション社長のひとり息子。



それは、今この瞬間までオレのことだったのに




「相葉雅紀」




普段は鍵のかかっている父親の書斎で、偶然見つけた見知らぬ名前。



隠し撮りしたような写真には、友人達に囲まれ楽しそうに笑う少年。





俺が物心つく前から父親は忙しい人で



一緒に遊んだことは疎か、抱っこしてもらった記憶さえなかった。



それもこれも、オレの父親は社長だから



藤井コーポレーションという大きな会社のトップに立つ人だから



忙しいのは当たり前。

不満なんか何もない。



むしろ、自分もいつかそんな父親と一緒に働きたい。



そう思って頑張ってきたのに





俺は母親が浮気をして出来た子で



この身体には、尊敬する父親と同じ血は一滴も流れてなくて




「相葉雅紀」




父親の血を引く本当の息子。後継者。



もし、父親がこの男を自分の子として認めたら



そうしたらオレは……





「相葉雅紀」



オレは初めて会った時から

父さんの書斎で初めて写真を見た時から




「オレはお前のことなんか大嫌いだった」




ましてや、兄貴だと思ったことなんか




一度もないよ。







つづく