自宅アパートに戻り、熱めのシャワーを頭から浴びた。
目を閉じると、相葉くんの寂しそうな顔が浮かんできて
俺って、ホントにヘタレだよなぁ・・・
情けなくて涙が・・・て、さすがにそれはないけど
自分自身にガッカリしてしまう。
これまでも、キスだけなら何度かしてきた。
相葉くんとのキスは、びっくりするくらい気持ちがよくて
そのまま貪り尽くしてしまいたくなるくらい
それなのに・・・
これが女の子相手なら、次の行為にもすんなりいけるんだろうけど
いや、それはそれで緊張するかもだけど
でも、相葉くんは男で
もちろん俺だって男なわけで
そりゃあ、ネットであれこれ調べて、男同士でもそういうことが出来るんだってことは分かってはいるけど
相葉くんは、本当に俺とそういうことをしたいと思ってるんだろうか?
今日だって、キスの途中でやめてしまった俺を切ない瞳で見ていたけれど
もし、もしもだぞ、俺があのまま彼を押し倒したら・・・
嫌がったりしなかった?
無理強いして嫌われるのだけは絶対ヤだし・・・
あぁ・・・
俺はどうすればいいんだろう・・・
「櫻井さん、おはようございます」
「えっ・・・あ、おはよ」
翌日、いつもと変わらない相葉くんの笑顔に、俺は少しだけホッとしていた。
つづく