と、銘打った京都中小企業家同友会「インカム」の平成17年度の研修旅行が始まりました。一行8名、22名定員の<ゆったり、サロン風>のバスが新都ホテルを出発しました。研修旅行案内には、往路の車中で「顧客満足」「M&Aの手法・京セラと日本電産」「尼崎の列車事故におけるJR運転手2人の救助活動と職務について」などをディベート風に自由闊達に論戦を展開する、と有ったのですが。
奥飛騨温泉郷の一つ、福地温泉の「石動(いするぎ)の湯」で露天風呂に入り、築150年の古民家で囲炉裏を囲み、岩魚の塩串焼、五平餅などの郷土料理に地酒が入ってからはすっかりリラックスムード、完全に表題のスローモードに突入です。高さ64メートル、幅6メートル日本百名瀑の一つ「平湯大滝」を経て今夜の宿、新穂高温泉「ちろり庵」へ到着。
この宿の三つの露天風呂はなかなか秀逸でした。宿のパンフレットのまま書き写すと、
「のぞみの湯」奥飛騨温泉への憧れ、その醍醐味が充分に味わえる眺めのいい庭園大露天風呂です。遠く真正面に、槍ヶ岳をのぞみ、絶景が広がっています。
「きずなの湯」大岩を配しながらもこぢんまりした露天風呂。槍ヶ岳が一番良く見え、ゆっくりと落ち着いて温泉に浸れます。家族のきずなも深められるお湯です。
「いやしの湯」たくさんの形の違う巨岩を配し、座ったり、寝転んだり、涼んでみたり。長い時間温泉に浸り、温泉効果が高められるように造った露天風呂です。とてもリラックス出来ます。
看板に偽り無し、定員35名の小さな宿にしてはそれぞれの湯がゆったりと広く、ぐるりを北アルプスの山々に囲まれた落ち着いた雰囲気を十二分に味わいました。しかも嬉しいことにフロント脇にかけられた大きな木製のキーホルダーについた鍵をもってゆけば、即貸し切りの家族風呂になります。常はカラスの行水の私が、夕食前、就寝前、翌朝と毎回三つの湯のハシゴをしていました。夕食は郷土料理と思いきや、なんと飛騨牛がメインのフレンチでした。これもGOOD。家族経営のちょっと心ひかれるお宿です。一泊二食一万二千円~一万三千円、TEL0578-9-2646です。
翌日心配していた空も晴れ上がり、新穂高ロープウエイで西穂高へ。雪をかぶった北アルプスは美しくは有りましたが、ところどころ雲をかぶってその全容は見えません。思えば2000年5月のみどり会タイムズに書いた「天空漫歩」、槍ヶ岳を始め北アルプスの山々が360度見渡せた息を飲むような景色は希有の幸運だったのでしょう。下山後、蒲田川の川沿いの有名な公衆露天風呂「新穂高の湯」へ。以前より温度は下がっているのでとの立て札は有ったものの38度ぐらいの上々の湯です。男ばかりの中に、水着は着用していたものの、若い女性も入っていたのはいささか驚きでした。
高山市内の著名な飛騨牛のお店、「丸明」で昼食をとったのち、古い町並みが続く三の町にある「版画喫茶ばれん」で一同コーヒーを頂いて一服。地酒「鬼ころし」をお土産に帰路につきました。「ばれん」は150年前の豆問屋をほとんどそのまま使用しているちょっとおしゃれなお店です。私の親戚(又従兄弟ぐらい)でもあります。
帰りの車中では真面目に石田梅巖の「石門心学」に話がはずみました。石田梅巖は江戸末期の京都の商人で商業を哲学のレベルで論じたことで知られています。麩屋町通五条上るの朝日神明宮という小さなお社のわきに「石門心学修正舎」の石碑があります。ここにもなにか足跡があったのでしょうか。これをきっかけに石田梅厳の勉強でも始めましょうか、というところまで話がはずみました。今の時代「商売」を「心」の問題として問い直すのも必要かも知れません。以上6月4日~5日、大人の遠足の綴り方でした。