登場人物名は、アルファベット表記です。
(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)
百輪村の人V(元SE・パートタイマ) 美々 ビビD(大工) 大吾 デイビッドE(村長・教諭) 栄一 エデンK(理容師・Eの妻) 加恵 カーラ草切村の人草切マーケット・店長 (No Name)α(パートタイマ・気弱) 在子 アルマδ(パートタイマ・賛同) 丑実 グロリアγ(パートタイマ・強気) 寅代 デイジー
今回は、Vの話の続編です。
Vの前回の話はこちらです。
(が、読まなくても大丈夫です)↓
では、どうぞ。↓
見えないみかた(4)
草切マーケットのパート業務がなんとか終わり、
百輪村に戻ってきたら、
γさんがでっち上げた私と村長の不倫疑惑の噂が、
もうこっちにまで届いてて驚きました。
でも、百輪村のみんなは笑ってて、
「ひどい噂を流す人がいるねえ」
「村長も苦笑いしてたよ」
「負けるなよ、V」
「噂は75日だからね」
って、励ましてくれるから、嬉しかったです。
ああ、私には味方がいるんだな、って。
私は、村長の奥さんのKさんがいる理容室に行きました。
Kさんは私より二つ年上で、中学の先輩です。
「K先輩、村長と私の噂、聞きました?
お騒がせして、すみません。
橋の上で村長に相談に乗ってもらっただけなのに、
とんだことになっちゃって」
「ああ、V。わざわざ草切村の人が私の店に来て、
しゃべっていったわよ。
Eも私も馬鹿馬鹿しくて笑っちゃった。
むしろ、あなたの方がお嫁入り前だから、
こんな噂、不名誉よね。災難だったわね」
「いや、私のことは、いいんですけど・・・。
ご迷惑をかけてしまって、ホント、ごめんなさい。
・・・私、この村にはお荷物ですよね」
「え?なんでそんなことを言うの?
あなたはぜんぜん悪くないんだし、それに
わざわざこうやって謝りに来る人に、悪い人はいないわ。
あなたは、私の可愛い後輩よ」
「・・・先輩・・・」
「全くの事実無根なんだから、堂々としてましょうね。
きっと、物事はうまくいくわよ。
私はそう信じてるから」
「・・・ありがとうございます」
百輪村って、なまぬるい環境だと思ってたけど、
すごくあったかいんだなって、初めて気づきました。
そうこうしているうちに、
私の噂は75日を待たずして、勝手に消滅しました。
それよりも、γさんの噂の方が流れ出したからです。
(続く)
