小説です。「百輪村物語」の番外編です。

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番外編は(番:通し番号〇)にします。

 

 

小説と漫画をまとめた目次はこちら→ 百輪村物語 目次

 

 

登場人物名は、アルファベット表記です。

(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)

 

 
【今回の登場人物たち】
D(大工→建築士)    大吾  デイビッド
C(牧場主→村の守護霊) 千太郎  クリス
E(村長&小学校教諭)  栄一  エデン
K(美容師・Eの妻)    加恵  カーラ
J(キックボクサー→インストラクター)  純  ジャック
師匠(守護霊・Cの先生)
 
A(靴屋・ボス)     悪久太  アーク
B(靴屋の妻)      若葉   バーバラ

 

では、どうぞ。↓

 

見えない青写真(2)

 

 
JがDの来世の話を振ると、Eが頷きました。

 

E「そうだね。

 オレたちは、既にもうだいたい決めているんだよ。

 D、次はどうしたい?」

 

Dは面食らいながらも、正直な気持ちを打ち明けました。

 

D「そうだなあ・・・

 できれば、来世こそは、

 Kちゃんと結婚したいな・・・。

 ははは、なんてな」

 

ちょっと照れるDに、Kはにっこり頷きます。

 

K「いいわよ。ぜひ、そうしましょう」

 

E「それなら、仲介役をやらせてくれ」

 

Eも明るく申し出ました。

すると、Jがちょっと口をとがらせます。

 

J「えー?そんなシンプルじゃ、つまらないよ~。

 人生は、波乱万丈がいいんだって!

 なあD。オレ、恋のライバルになってやろうか?

 Kのために雪山で死んでもいいよ?」

 

D「ま、待て待て!そこまでしなくていい!」

 

C「へえ、面白そう。僕も混ぜてよ。

 そうだなあ。Dのお兄さんになろうかな。

 でもって、弟の片思いのKを狙う、ってのどう?

 ”Dより先に甲子園に連れてってあげるよ、K”って」

 

D「え?オレ、野球部、確定なのか?」

 

E「ふーむ。・・・それなら、オレも参戦するかな。

 金持ちのボンボンになって、Kに薔薇を毎日送るよ。

 ビルの壁を借り切って、プロジェクターでプロポーズ。

 もしくは、プリティウーマンみたいに、姫に仕立てるか。

 ふふふ」

 

D「・・・ちょ、ちょっと待ってくれ。

 ライバル、多すぎないか?

 規模も、でかすぎるって。

 お前たちに勝てる気がしないんだけど・・・?」

 

J「気持ちで負けんな。真剣に来いって」

C「僕も手を抜かないよ」

E「もう一度Kと結婚するのもいいなあ」

D「おいおい、マジで勘弁してくれよ~」

 

K「わあ、それって、とっても楽しそう。

 恋愛シミュレーションゲームみたい。

 頑張ってね、D」

 

D「他人事みたいに言ってるが、

 K・・・オレを選んでくれる・・・よね?」

 

K「えー?わからないわ。

 だって、青写真だもの。うふっ」

 

E「そうだよな。

 今生だって、別にオレとじゃなくて、

 DとKが結婚する可能性だってあったんだし。

 いくら決めてても、それが絶対ってわけじゃない」

 

J「死ぬ気で割り込んでこないとな」

 

C「Dの結婚物語。輪廻版に突入?あはは」

 

師匠「ふおっふおっふおっ。

 すぐ譲ってしまうところを克服するのが、

 次の課題になりそうじゃの、Dよ」

 

D「そ、そんなぁ・・・」

 

Dの弱気な声に、みんながドッと笑いました。

 

 

 

ーーDは、布団から、がばっと起きました。

 

周囲を見回すと、百輪村の自宅。

「・・・え?夢か?なんだったんだ?」

荒唐無稽さと変なリアルさで、Dは混乱しました。


 

後日、マブダチで愛妻家のEに会った時、

(変な夢を見てしまったよ・・・すまん、E・・・)と

心の中でそっと謝るD。

 

Dは睡眠中に時空を超えて、

遠い未来のひとつに行っていたのです。

 

もちろん青写真のひとつなので、

この会議すらも、確定ではありません。

 

いずれにせよ、それは、

今のDがあずかり知らぬことでした。

 

 

 

 

 

(「見えない青写真」終)

 

 

 

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上記の「見えない青写真」は、

未来の可能性のひとつであり、未確定のお話です。

(夢オチとして、軽く受け取ってくださいませ)

 

 

ちなみに、彼らの前世の話はこちらです ↓