登場人物名は、アルファベット表記です。
(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)
Z(靴屋) 九頭雄 ザックスY(Zの妻) 八千代 ヤスミンA(ZとYの息子) 悪久太 アーク
C(村の守護霊) 千太郎 クリス老人・師匠(守護霊・Cの先生)
今回のお話は、Z目線の話です。
第49章と第50章の後日談ですが、
読み直さなくても、たぶん大丈夫だと思います。
一応、貼っておきますね↓
では、どうぞ。↓
見えない殻(5)
「どんな、って・・・
良い人間になろうと努力してきただけだ。
それなのに、心が真っ暗だなんて言われて、
納得できるか」
「・・・”良い人間になろう”とした?
では、その動機が暗かったんじゃないですか?」
「動機?」
「”なぜ”良い人間になろうとしたのか、ってことです」
オレには理解できなかった。
どうして、”なぜ”を問う?
「良い人間を目指すのは、人として当たり前だろうが!」
「ふふふっ。
暴力でのコミュニケーションは不毛ですよ。
それに、さっきから親切に教えてるじゃないですか。
あなたの思い込みも、その殻を破る方法も」
「どこが思い込みだ?!
きれいごとをぬかしやがって!!」
「”良い人間になろうとした”。
それが”きれいごと”だったんでしょ、あなたにとって」
「何?!」
「・・・残念ですが、時間切れのようですね。
ゆっくりとカプセルで考えてください。さようなら」
「おい、待て、待て!・・・まだ話は・・・」
オレの体は小さなブラックホールに吸い込まれていった。
最後に遠くで小さく声がした。
「師匠、難しかったです。あの人、殻が硬すぎて」
「C、おぬしもよくやったよ。
人の殻は割れんが、気づきの種は植えられる。
それで十分じゃ。ふぉふぉ・・・」

