ルナ…6 好奇心のかたまり
体はクタクタでしたが、定時になるのを待つようにしてタイムカード押して、自転車で急いで帰宅。ルナは寝ていたようで、私の姿を見ると、「にゃー。」と、大きな伸びをしながら、可愛い声で鳴きます。とりあえず、出してあげなくちゃと、ゲージを開けると、直ぐにお部屋をうろうろ。そりゃ、全部のところを隅々まで行きたいのは分かるのですが、ルナのお迎えに大掃除をしたものの、やっぱりテレビの裏とか、隙間とか、ほんと、液体みたいにドンドン入っていくので、私は大慌て。分かってはいたものの、着替えもままならず。「ルナ!ちょいまち!」「おぉ!ルナ。そこダメ。」「ルナ!!」で止まってくれたら、「ルナ…お利口だね。」の連発に既にぐったり。ここで、はたと気が付きました。叱るとか、褒めるとか…そもそも、声を出すとか、メリハリのある言葉を発するとか。私、何年ぶりだろう。夫との静かな生活。怒鳴りあうことなどなく、喧嘩することもなく。声を立てるといえば、大笑いする時ぐらい。ましてや「叱る!」はもう卒業していました。なんと力がいることか。なんとパワーがいることか。子育てしてたころは、当たり前のように子どもたちを叱ったり、時には怒鳴ったりしてた…ような気がするくらいに過去の事。これはやばいかもしれない。私にできるのか?子育て…。そんなことを考えてしまった夜でしたが、尻尾を立てて、優雅に音もたてずに歩くその姿。そして、猫じゃらしを持ってきて、私が取ろうとすると、サッと自分の手で押さえて遊ぶその姿。なんて可愛いんでしょう。ルナ。しかし私は母になれるのか?