体はクタクタでしたが、定時になるのを待つようにしてタイムカード押して、自転車で急いで帰宅。

ルナは寝ていたようで、私の姿を見ると、
「にゃー。」
と、大きな伸びをしながら、可愛い声で鳴きます。

とりあえず、出してあげなくちゃと、ゲージを開けると、直ぐにお部屋をうろうろ。
そりゃ、全部のところを隅々まで行きたいのは分かるのですが、ルナのお迎えに大掃除をしたものの、やっぱりテレビの裏とか、隙間とか、ほんと、液体みたいにドンドン入っていくので、私は大慌て。


分かってはいたものの、着替えもままならず。
「ルナ!ちょいまち!」「おぉ!ルナ。そこダメ。」
「ルナ!!」で止まってくれたら、
「ルナ…お利口だね。」の連発に既にぐったり。

ここで、はたと気が付きました。

叱るとか、褒めるとか…そもそも、声を出すとか、メリハリのある言葉を発するとか。
私、何年ぶりだろう。

夫との静かな生活。怒鳴りあうことなどなく、喧嘩することもなく。声を立てるといえば、大笑いする時ぐらい。ましてや「叱る!」はもう卒業していました。

なんと力がいることか。
なんとパワーがいることか。

子育てしてたころは、当たり前のように子どもたちを叱ったり、時には怒鳴ったりしてた…ような気がするくらいに過去の事。

これはやばいかもしれない。
私にできるのか?子育て…。

そんなことを考えてしまった夜でしたが、
尻尾を立てて、優雅に音もたてずに歩くその姿。
そして、猫じゃらしを持ってきて、私が取ろうとすると、
サッと自分の手で押さえて遊ぶその姿。

なんて可愛いんでしょう。ルナ。

しかし私は母になれるのか?