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子供を産むためには自分と子供、二人分のエネルギーが必要で、
子供の分のエネルギーを貯金する必要があること、
そしてエネルギーを貯金するためには、心と体が心地いいと感じる収入を増やして、心と体が消耗する支出を減らす必要があると書きました。
私は過去に鬱状態になった経験があります。
つまり、心のエネルギーのお財布…
0円…
わぉ!いつのまに
0円になって初めて気がつくのです。誤魔化しながら何とか仕事をして生活していましたが、ある日突然、鬱で起き上がれなくなりました。
ここまできて初めて、1円の重みをずっしりと痛感することに。
安定して収入があって、その範囲内で生活費が賄えて余裕がある時には、100円200円くらいは簡単に浪費してしまい、特に気にもならない。
残金0円状態になると、まさに1円も使えなくなります。
電話に出ようと脳が指令を出しても、枕元にある携帯に手を伸ばすエネルギーすら残っておらず、手が動かない。
トイレに行きたくなっても、立ち上がるエネルギーすらなく、やっとの思いでベッドから転がり落ち、這ってトイレに行く。
目から入ってくる視覚情報、耳から入ってくる聴覚情報、一切受け付けられなくなりました。情報を処理するエネルギーが全くないのです。
寝ていて目を開けると、天井の木の板の直線が見えるのですが、それを見ることすらしんどい。和室の障子の格子が攻撃してきて怖い。
なかなかわからないですよね、この感覚。普通の健康な状態で例えるなら、後ろの車がずっとハイビームで眩しいみたいな感じかな。
目を開けると全てがハイビームなので、目が開けられない。
母に名前を呼ばれるだけで、苦痛でした。少しの物音がしただけで空襲が始まったように感じました。
そんな状態なので、動けなくなってから約一週間、部屋を暗く静かにして布団をかぶり、冬眠したかのように過ごしました。
そうやって、じっとしていると少しずつエネルギーが充電されてきます。
でも、はじめのうちは貯まっても所持金10円20円の世界なので、ちょっと起きて目を開けているだけですぐに0円に戻ってしまいます。テレビの音なんて聞こえたらすぐお金がなくなります。
そうこうしているうちに、何が収入になって何が支出になっているのか、だんだんとわかるようになってきました。
何も見れない0円状態で、唯一見れたもの、稼げたものがありました。それは、
空です。
空を見ていると、すーっと心にエネルギーが染み渡っていく感覚が心地よく感じられました。何時間もずっと見ていられました。
空を漂っている雲は決まった形がなく、直線や曲線と認識できる情報が全くありません。情報を処理してお金を使う必要が一切ないばかりか、見ているだけでお金がどんどん貯まっていきました。
そうやって、ある程度貯金が貯まってきて、次に見られるようになったのは、
木の葉っぱ。
小さくて遠くで風に揺れる感じの刺激の少ない葉っぱです。太くて直線の枝や幹は刺激が強くてはじめのうちは見られませんでした。
庭に、オレンジ色のユリが咲いていたのですが、それも色の強さと直線の強さで見られなかったのを覚えています。
音の刺激についても、木の葉のざわめく音、小鳥のさえずりなどから徐々に受け付けられるようになります。
空、植物ときて、次に受け付けられるようになったのは犬でした。
当時、実家で犬を飼っていて、鬱になってから初めて外出したのは犬の散歩でした。徐々にエネルギーを取り戻し、外へ出られるようになってもはじめのうちは必ず犬が一緒でないと外出できませんでした。
そうやって徐々に時間をかけて貯金して、最後にやっと受け付けられるようになったのが人間でした。
この経験から私が得たことは、
人間や人工物は、情報量がとても大きくて、接すると想像以上にエネルギーを消耗しているということ。
自然に接することで、エネルギーを回復できる。そういう癒しが必要不可欠であること。
私達が生きている現代社会は、人間や人工物で溢れかえっています。都会であればあるほどに。
田舎で自然に囲まれて生活している人にとってはさほど問題ではないかもしれません。
私は地方のそこそこの規模の都市に住んでいて、大都市ではありませんが、ぱっと見渡せば目に入ってくるのはビル、家、など人工物ばかりです。
街路樹はあっても、規則正しく人の手で植えられたもの。自然のようであっても半分は人工的な要素が入っている。
ぱっとすぐに見られる完全な自然は空しかありません。
さらにさらに、刺激がとても強いテレビやパソコン、スマホが生活に欠かせなくなってきています。
ちなみにですが、鬱から回復する過程で一番初めに見られるようになったテレビはNHKニュースでした。あのもの静かな情報量が最低限に押さえられた感じはやはり心地よく感じます。
最後まで見られなかったのはバラエティー番組とCM。今でも負担に感じるのでほぼ見ません。
この光と音の刺激、かなりエネルギーを消耗します。電気がまだなかった時代に日の出と共に起きて日没と共に寝て暮らしていた人に比べると、ものすごい支出です。
そして、収入となる癒しは激減しているのです。
鬱や不妊が現代人に増えている背景には、こういったことが関係していると思うのです。あくまでも私が個人的に思っているだけでエビデンスはありませんけどね。
では、そのような現代社会を生きる私達が、エネルギーの貯金を増やして、元気に心身ともに健康で、家族を増やして幸せに暮らすために何ができるのか?
それは、家計のやりくりと同じ。
またまた長くなったので次回に続きます
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