BMIとDARPAと注射をして血流で脳内に運ぶナノトランスデューサー | みなるんのブログ

BMIとDARPAと注射をして血流で脳内に運ぶナノトランスデューサー

 

 

 

 

シェアさせてもらった記事からの抜粋です。

 

ステルス技術や精密誘導兵器など、様々な軍事技術を開発してきた、アメリカ国防総省の研究機関DARPA国防高等研究計画局)。

今、力を入れている研究の一つがBMI=ブレイン・マシン・インターフェイスです。

例えばこのイラストのように、複数の戦闘機を脳波で自由に操る兵士を生み出せないかという研究が行われています。

アリゾナ州立大学の研究チームは、DARPAからの資金をもとに開発に取り組みました。

飛んでいる3台のドローンを操作しているのは電極をつけた1人の人間です。

まず頭の中でドローンの配置を思い描きます。

すると、脳の複数箇所が反応し、脳波が出るのだと言います。

この脳波をコンピューターが解析し、ドローンに指令がいきます。

最初は思い通りに飛ばないことも多いのですが、トレーニングを積むことで、3台のドローンを操れる脳波を出せるようになるのだと言います。

この開発に取り組んだ、アルテミアディス教授(現在はデラウェア大学)は、

「人間の脳は様々な状況に適応していくことが分かっています。

このシステムでは、脳を機械に適応させることによって、複数台のドローンを一度に飛ばすことに成功しました。

今後、数百台のドローンを一度に飛ばすこともできるようになるでしょう」

と語っています。

しかし脳波でマシンを自由に操るためには、大きな課題があります。

脳が発する信号は頭蓋骨によって遮られるため、より詳細に読み取とろうとすると、

手術をして脳に直接電極を埋め込むしかなく、高いハードルがありました。

 

そこでDARPAは、広く兵士にも使えるような機器を開発するプロジェクトを開始しました。

それが、N³プロジェクト。

2019年から4年間のプロジェクトで、DARPAからの資金で6つの研究チームが、開発を行うことになりました。

 

 

このプロジェクトに参加した研究チームの一つが、NHKの取材に対し、開発中の機器を初めて明らかにしました。

それが、注射をして血流で脳内に運ぶナノレベルの機器ナノトランスデューサー」です。

 

BMI研究を続けてきたオハイオ州にある研究機関バテルは、

DARPAからの約2000万ドルの資金を元に、この機器を開発しています。

この機器の大きさは、直径わずか20ナノメートル。

写真に見える黒い粒は、この機器を凝縮したもので、

一粒あたり約270億個の機器が入っているということです。

写真に映っている範囲で、合計2.5兆個もあると言います。

この機器は、脳の神経細胞が発する信号を読み取り、

それを外部の受信機に送信することで、詳細に脳波を読み取ります

さらに外部の機器から信号を送ることで、

神経細胞に直接電気信号を送ることもできると言います。

脳と機械が「相互通信」をすることを可能にするのがこの機器の狙いです。

現段階はまだ基礎研究レベルにありますが、最終的には人間による実証研究に進みたいとしています。

この研究開発にたずさわっているのは、かつてDARPABMI研究を進める部門でリーダーを務めた、ジャスティン・サンチェス氏。

「人間がロボットに脳で指令を伝えるだけでなく、ロボットからの情報を人間が受け取ることもできるようになります。

人間とロボットが協働することができるのです」

とし、広く私たちの社会にも恩恵をもたらすと主張します。

(みなるん注:ナノ機器自体を、経口ではなく、注射によって直接血流から脳内に埋め込むこと自体は危険ではないのでしょうか?

それが相互通信すること自体も、人体にとって危険なことではないのでしょうか?

さらに、そのナノ機器が、グラフェンや量子ドットやハイドロゲルなどで構成されているとしたら・・・

 

(バテル研究員 ジャスティン・サンチェス氏)

「人間のパフォーマンスを向上させることができます。

例えば、スポーツでいえば、プロスポーツプレイヤーがどのように筋肉に指令を送っているのか分かれば、その信号を脳に送り込めばいいのです。

今までは手術が必要でしたが、この機械なら注射するだけですみます。

この技術があれば、私たちは日常的に脳と機械が繋がるテクノロジーを使うことができるようになるでしょう」

 

BMIの研究が急速に進む一方で、具体的なガイドラインや規制はまだありません。

慶應義塾大学理工学部の牛場潤一准教授を始めとする、世界中のBMI研究者たちは、早期に基準作りが必要だとして、著名な科学雑誌「サイエンス」に論文を投稿、以下の3つの基準が必要だと主張しています。

 

・法的責任の明確化

例えば、BMIが誤作動し、機械が人間の意図とは違った行動を起こし事故が起きてしまった場合、法的責任は誰がとるべきなのか。

 

・脳の個人情報保護

脳は人間を人間たらしめている重要な器官です。

その脳に簡単にアクセスし情報を読み取ったり書き込んだりできるようになれば人間の尊厳が脅かされることになります

また、脳の情報を盗まれたり

改ざんされたりする恐れもあります

このようなことが起きないよう、開発段階で技術的な対策が必要だといいます』

 


 

 

 

『英マンチェスター大学の化学者らが、

薬剤の特性を損なわずに室温で数週間保存できるハイドロゲルの製造方法を開発した。

研究成果は『ネイチャー』誌に掲載されている。

 

このハイドロゲルは薬物のタンパク質と混ざり合うことで、

その構造に変化が生じ、固形の透明な物質に変わる。

この物質は注射器に入れることができる。

注射器から薬を取り出すには、注射器のピストンを押すだけでいい。

その際にハイドロゲル分子の鎖が切れてゲルが液体に戻るため、ハイドロゲルは注射針に入らず、薬だけが注射器から出てくるという仕組みだ。

 

科学者たちは、この方法を使うおかげで、マイナス20度で保存する必要のある医薬品であっても、最高室温がプラス50度の高温でも腐敗しないと太鼓判を押している。

 

みなるん注:ちょっと都合の良すぎる仕組みな気もします。

確かに、ハイドロゲル自体の理屈としては、化学ゲルなら分子の熱運動でその架橋が切れることはないかもしれませんが、

 

 

注射器のピストンを押すことで、ほんとうにハイドロゲルはすべて注射器の方に残るのでしょうか?

タンパク質との相互作用も含めて、固形のままのハイドルゲルがついていったりしないのでしょうか?