私の空手歴は大学でのフルコン空手同好会からはじまる。
私にとって最初の空手師範は正道会館館長でのちにK-1を興す石井和義先生だった。当時から非常に頭脳明晰指導上手な方だった。沖縄空手はフルコンと術理がことなり、指導をそのまま流用はできないが「納得させて、具体的にわかりやすく」という当会の指導方針はフルコン時代に習得したものかもしれない。
クラブの日常の空手指導は先輩たちが行うのだが月に1-2度は石井館長が大学まで来られて直接部員を指導された。クラブの先輩たちの指導には?マークがつくものも少なくなかったが石井館長の指導では日常感じていた疑問が氷解することが少なくなかった。また、動作についての指摘も具体的でわかりやすい。高校の時の教師は部活顧問と比較し「さすがプロの指導は違う!」と思ったものだった(後年プロでも指導下手はいくらでもいることは知ったが)。
私が正道会館(当時 正道館)に所属した期間は1年少し。クラブの有力OBが石井館長と対立し、クラブごと脱会した。その後は卒業までOBが事実上師範となったのだが指導は石井館長と雲泥の差で大いに失望したことを覚えている。