推薦図書 「アマテラスの誕生」 筑紫申真実(のぶざね)(講談社学術文庫) | 魁!神社旅日記

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この本には日本古代史、神話上の謎である

 

一、伊勢神宮

 

一、天照大神

 

の謎が学術的アプローチにより明確に解き明かされていました。

 

伊勢神宮、天照大神の謎に挑むときに必ず現れてくるであろう存在であり、

 

その存在の謎さから多くの人がネット上で独自の解釈を試みている

 

一、天照魂(アマテルタマ)、天照御魂(アマテルミタマ)

 

 

一、天火明命(あめのほあかりのみこと)

 

一、猿田彦

 

一、猿女君

 

一、宇治土公

 

の存在についても明確に解説されていました。

 

著者の筑紫申真氏は國學院大學で折口信夫のもとで学び、高校教諭として赴任した伊勢で

 

実際に現場に思ういてフィールドワークを重ねて本書を書いたと言われ、この本の発表は

 

戦後の日本神話学の世界に衝撃を与えたと言われています。

 

「いまから40年以上も前のことだが、東大の宗教研究室で筑紫申真という著者の

 

『アマテラスの誕生』という本を手にとった日のことをいまでもよく覚えている。

 

天照大神をカタカナ表記いしたのも珍しいし、著者が在野の研究者だったことも心を惹きつけた。

 

いや、種明かしをすると、すでにこの本は大きな議論を呼んでいたのである」

 

(「伊勢神宮とは何か」植島啓司)

 

松前健、岡田精司、直木孝次郎らの日本神話の研究家も、その神話学の参考にしていた本で

 

 

また、本書の中では天武天皇が海人に養育されたという注目すべき歴史的事実についても

 

述べられていました。

 

日本の神話、古代史を論ずる人々、必読の書であると思います。