『ペットハウス』稽古場日記11月19日(日) | カラサワの演劇ブログ

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とにもかくにも粗通し。劇団によっては、セリフが全員に全部入るまでは立たないところ、立っても動きが完成しないうちは通さないところなど、石橋を叩いて渡るところがあるが、うちはとにかく一度読んだら立って、完本したらとにかく通して。これは何よりテンポを重んじているからでもある。立たないとテンポがつかめず、通さないとテンポの配分が見えない。

 

やってみたところ80分のランニングタイム。予定は90分から100分だから、まあまあ。セリフが入ればもっとテンポは上がるだろうから、あと2シーンは追加できる。大橋くんの役が、ちょっと小さいのが気になっていたが、これでかなり描き込める。

 

脚本はA4プリントアウトで50枚で、『ビストロ・クロニーク』のようなセリフ中心の芝居だったら100分になる分量なんだが、ぴかれすくあたりから、サイトのギャグの比重を増やしたため、うちの芝居のテンポは加速している。前は1枚2分という目安換算だったのが、今は1枚1.5分になっている。ことに冒頭は、他の余計なことを考える暇を観客に与えないくらいのテンポでトントントン、と話を転がし、観客をストーリィに巻き込んでいかないといけない。ここは気迫の勝負である。

 

誰の言葉だったか忘れたが(引用は『夢声戦争日記』だった)、

「いきなりチリヌルヲ、とやって人を驚かせ、それからおもむろにイロハニホヘト……とやる」

という叙述法がある。このやり方をもっとも効果的に使えるのは演劇ではないかと思う。

 

今回も弟知くんや健人くんは大橋くんとからめることが嬉しいらしい。葵以羽ちゃんも勉強になるだろうし、3人ともベテランの胸を借りるのに萎縮していないのがよろしい。もっとも、はしゃいで出すぎてもダメだが、萎縮よりはよほどいい。

 

キャラクターの描き込み方は十分。葵以羽ちゃんのところも十分に面白いが、まだ舞台上への登場時に声が小さい癖がある。最初から全開で、と指示。カンはいい子だから大丈夫だろう。

 

唐沢ユニットの特色である第2の稽古場(飲み会とも言うw)も盛況。神上さんがごきげんである。我那ちゃんに惚れ込んでしまったのだろう。昨日も面と向かって

「可愛すぎるぞ、お前」

と言っていた。なかなか照れずには言えないダイレクトなセリフである。

 

それを聞いてすぐに

「じゃ、我那ちゃんも出る3月には当然出てもらえますね」

と言ったら即時OK。よしよし、とほくそ笑む。我那ちゃんは塩ちゃんと意気投合したみたいだし(本当に塩ちゃんは年下の女の子にはなつかれるタイプだなあ)、また新しくうちの常連さんが増えた。

 

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