狂躁亭日乘・小便公方(ショウベンクボウ)家重1805301500 | おととひの世界

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ドラマ小説映画なんかでは
五代将軍徳川綱吉っての

とてもパラノイアチックな人間に
描かれていてあながち
外れでもないんだけど

五代将軍綱吉将軍推挙に
最も貢献したのは

実はあの水戸黄門だったんだよ

水戸黄門様がアホだったは
ちょっとありえない話

見込み違いだったって
ことだろうね

将軍職をいただいた
ばかりの頃の徳川綱吉は
それなりに良い政治を
やったことに
なっています


あちこちの悪代官を取り締まる
ということをたくさんやった

それが水戸黄門伝説の
ネタ元の1つなんだけど

子供ができなかったというのは本当で
というよりできたんだろうけれども
大奥内部でいろんなことがあって
殺されたりなんか
してたんだろうね

側室がいっぱいたわけだから

徳川綱吉は戌年生まれだった

今年また戌年だけど
それでお母さんの

犬を大事にすれば何とか
という話でああいうことに
なっちゃったんだ

別に動物愛護
それ自体が目的じゃなかったんだよ
大奥内部ではあの政策が
とても評判が悪かった

人間関係のストレスばかりで
楽しみが少ない場所だからね
グルメは数少ない楽しみの1つだった

女性だって肉が食べたい
だけど将軍様がダメだという
それでも袖の下を渡すヤツがいたんだよ

それは紀州藩と彦根藩だった
今でも彦根の赤牛の味噌漬けは
それなりに名物だし

また紀州で採れる
クジラ尾身の脂肉

大奥でこっそり食べられる
最高の珍味美味ということになってた
いずれよろしくということで
賄賂に使っていたんだ

それが最終的に
徳川吉宗将軍就任につながったよね
暴れん坊将軍が将軍になれたのは
実はクジラ肉の味噌漬けのおかげ
だったかもしれないんだ

彦根藩だって負けちゃいなかった
最後の大老・井伊直弼が出たの
彦根藩だったでしょ

もともとそういう人が
出るようになっている
名門ではあったんだけど

賄賂はイザというとき
それなりにモノ言うってことだね
井伊直弼が権力基盤にしていたのが
大奥の女だったからね

五代将軍綱吉『犬公方』
これもニックネームとしてひどいけど
もっと上には上といおうか
下には下がいたわけだ

『小便公方』
あの暴れん坊将軍の息子
徳川第九代将軍・家重

8代将軍吉宗はお手つきで生まれた子だ
お母さんはそれなりに
旧い家の生まれということに
なってるけど怪しいもんだ

後でそういうことになると
家系図をごまかすからね
アリバイ作りの養子縁組とか
家系図を買ったりして

だから歴史を調べるにあたり
家系図をやたらにあてにするというのは
バカがやることなんだけど
実際のところごまかしだらけだから

吉宗は後でああいうことに
なっちゃったからそれは
完璧に行ったはずですよ

殿様が風呂に入っている時の
釜たきをやっていたような人だからさ
まあ農民かそれに近い人でしょうね

いずれにしても
そういう血が入ったことで
あんな丈夫な子ができたんだよ
体質を決定するのに重要な役割を果たす
ミトコンドリア遺伝子は

実は母から子にしか遺伝しない
だからお母さんの体質は大事なんです
ご自分が頑丈だという場合は

おかあさんのおかげであることが多い
ところが徳川吉宗のヨメさんは
そういう人じゃなかった

親父の頑丈な体質は受け継がれなかった
虚弱な上にアホだった
どうやらかなりの知恵遅れだったらしい

賢い兄弟は他にいた
だから近くの人間は
そちらに譲るべきだと言ったけれども
徳川吉宗は

そんなことやったら
天下が乱れるもとになるといった
その息子が将軍になった

人の話をじっと聞いていられない
5分10分とじっとしていられなかったらしい

武家社会の挨拶はながたらしいじゃない
そこですぐ貧乏ゆすりを始める
そして5分後から10分後

『おしっこ行きたいおしっこ行きたい!』
こういう話はシモジモにも伝わる
ついたあだ名が『小便公方』

知恵遅れだったり言語障害だったり
そういう将軍が続くと結局
特定の側近が通訳として力を持つ

それがあの
『老中・田沼意次』だったんだね
そういえば95年の NHK 大河
『八代将軍吉宗』

徳川吉宗役・西田敏行さんをクう形で
アタマも悪いけど性格も
めちゃくちゃ悪い
実に困った人
徳川家重を熱演していたのが

名優・中村梅雀サンでした
あれ怪演技だったよね