ヘルベルト・フォン・カラヤン
ベルリンの壁があった時代の
ベルリンフィルの指揮者だよね
それで彼が死んだ数ヶ月後に
ベルリンの壁が崩壊したわけだ
まさに時代とともに生きた人だったね
と言うかナチス時代も含めて
時代の要請に一生懸命応えようと
しすぎた人だった気がする
享年81歳
アニスという所の別荘で死んだ
自家用のバスタブかプール
みたいなところだったらしいな
泳いでいるときに心臓の異変
家族に見守られて亡くなったわけ
だけれどもその時に
確か亡くなったソニーの
大賀会長がいたんだよね
盛田さんに見込まれて結局
社長になったんだけど
あの人東京芸術大学卒だったからね
もともとオペラ歌手です
カラヤンとは公私にわたって
あったわけだ
カラヤンは生前から
スポーツマンで知られていた
カーレースにまで出ていたくらいだし
ヨットやるは
ジェット機の操縦パイロットライセンス
まで持って
自家用ジェット機を操縦して
日本まで来たりした
三度目の最後の奥さんになった人は
花形ファッションモデル
少なくとも病弱な人ではなかったよ
彼が健康で赤信号が出てきたのは
70年代だ
ステージの指揮台から転落したかして
大手術を受けた
あの頃からカラヤンが変わったと
いう人は多い
一時的にはうまくいっていたが
結局がすごく痺れが出てくるようになって
80年代はコルセットで背中や腰を
ガチガチに固めていた
介添えなしでは
ステージにも上がれなくなっていた
どうも惚れ込むと
その人一辺倒になる癖がある人
だったみたいでね
カラヤンの話を聞いていると
医者のセカンドオピニオンは
絶対にいるという気がしてくる
特定の医者の言う事ばかり信じすぎたんだ
ある時期はうまく行ったんだろうけどな
明らかに骨粗しょう症を患っているのに
その治療しなかったんだよ
それが結局80年代に
練習もできなくなってきて
デジタル録音時代になった80年代の
録音は明らかに質的に落ちてるよね
ある意味
味は出てきているんだけど
リハーサル不足は歴然としている
70年代前半まではもう
細工はリュウリュウなんて言う
もんじゃなかったからね
完璧主義の極北をいっていた
まあ取り立てて独創的な解釈が
あるわけではない人だったんで
それだけと言えば
それだけだったんだけれども
結局ベルリンフィルと衝突して
1989年春先に辞任
終身音楽監督ということだったんだけれど
結局心不全で亡くなった
しかしもともとスポーツマンだった
心臓病の兆候は
それほど言われてなかった
この人の心臓病は
ペットがもたらしたと考えられている
奥さんに
誕生日のプレゼントでもらったらしい
南米にいるラクダ科の動物・リャマ
ふわふわの毛は
毛織物で人気があるよね
カラヤンはずいぶん喜んだらしいけれど
それにダニがついていた
ダニが病原体を持っていたんだ
スピロヘータの一種だ
『ライム病』だと言う
南米にもいるが
特にアメリカの北のほうでも
沢山症例があるよね
ニューヨークあたりでも発症している
まず赤い大きな発疹ができる
じんましん腫れが大きくできる
強く発熱する
それから様々な症状が
2期目に出るようになる
筋肉が萎縮したり
神経に障害が出たり
この中の一つに
重大な心臓疾患があるらしい
カラヤンはそれだったようだ
いずれにしても大変怖い病気だよ
ダニがもたらす病気として
日本ではツツガムシ病が知られている
聖徳太子が隋の煬帝にあてた手紙にも
つつがなきやという言葉があるが
あれはツツガムシがいないか
大丈夫ですか?って意味らしいね
そのくらいかつて
日本では多かったってことだろうね
ライム病は治っても
後遺症が多く残る
中でも心臓と神経にだ
それが怖いよな
あれだけ重い骨粗鬆症と
足腰の障害が出ている以上
もうそれほど長くなかったとは思うけど
あっけない最期だったよね
奥さんにしても悔いが残ったと思うよ
自分がプレゼントしたペットで
結局旦那の命が縮んだんだから
珍しい病気じゃない
死の病だというところが怖いよね
ヨロズ海外のペットってのは
あまり輸入しない方がいいと思うね