椎間板ヘルニアの好発部位とヘルニア予防策に関する情報 | 体の悩み解決ブログ

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人間にとって大切な背骨、つまり脊椎には、多くの骨が存在して連結しあっています。連結によって生活における様々な動作をスムーズにし、スポーツや仕事でもその効力はとても偉大なものです。またこの脊椎には神経の走行経路としての役目もあり、骨の異常によって様々な神経系疾患を起こす可能性が秘められています。


中でも多いのが脊椎の分離症やすべり症、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症や、関節リウマチなどです。中でも多くの方が知っている病気、骨の病気としてポピュラーなのが椎間板ヘルニアです。椎間板とは椎骨の間にある柔らかい骨のことですが、この骨がつぶれてしまって周囲のエリアを侵害し、侵害された部位にある神経が反応することで神経症状が起こります。


脊椎は24個の椎骨で成り立っています。この椎骨はその円柱状の部分である椎体、椎間関節から成り、靭帯が椎骨同士をつないで安定させています。つまり脊椎全体を安定させる部位ですが、逆に動きによる荷重を和らげるための存在が、椎骨同士の間に存在する椎間板の役目になります。


24個もある椎骨のそれぞれの間に椎間板がありますが、主に首、胸、腰の3つのポイントに分けられます。このうちでもっとも稼動性が大きく、また荷重についても大きいのが腰の脊椎、腰椎です。


椎間板ヘルニアといえばまずこの腰の脊椎の病気が意識されます。また腰の椎骨は全部で5つあり、その中でも発症例が多いのが、第四椎骨と第五椎骨の間(L4 - L5)にある椎間板です。


姿勢の悪化や骨の歪みなどがもっとも影響するこの最下位の部位を一般に好発部位とも言い、半数以上がこのL4 - L5に起こっています。L5と仙骨の間、L1 - L3もやや頻発する椎間板です。特に若い方のヘルニアで多く、20代から40代、青年壮年期が過半数を占めています。


またL4 - L5のヘルニアの特徴は、 L5神経根の圧迫です。 つまり、神経根の圧迫によって、ヘルニアの症状の中でももっとも辛いと言われる坐骨神経痛が起こります。咳をしただけでも激痛が走る、としばしば表現されるものです。


ヘルニア自体が小さい場合や、神経根まで達しないものであれば腰痛だけでも済みますが、この確率は10%に満たず、神経根への圧迫が軽度であればまず臀部に、それ以上になると太腿から下にも放散していきます。痛みもある、また痺れもある場合は、神経根への圧迫が長期に渡っていることを示します。その後筋力低下や麻痺が現れる場合がありますが、このレベルの強い圧迫が起これば手術を提案するのが常です。


スポーツやデスクワークでの姿勢の悪化が出やすいのが最下位の椎間板であること、これは若い方に多いことでもほぼ間違いないと言えます。高齢化してくれば腰椎の上位の椎間板にも多くなりますが、若い年代のほうが症状も激しく、痛みのせいで背骨が固くなって安静にしていても我慢できないケースがほとんどです。


好発部位がどこなのかを知ることで予防策が立てられるかどうか、、上位腰椎に負担を分散させたりできるのでしょうか?まずよく言われるのが二足歩行による影響が最も下の椎間板に与える影響が大きい、ということです。つまりどのような方もある程度覚悟しなければならない、ということにしかなりません。また好発する年齢のほうについては、20代から40代、といえばやはり重いものを持ったり座り仕事や立ち仕事、運転仕事などがピークにある時期と言えるでしょう。またL4 - L5よりも下にあるL5と仙骨の間については、骨盤があるために安定性が高い部位であり、その分発生頻度は低くなる、と言われています。


上位のヘルニアの場合は生活姿勢など以外に、外傷や骨の弱まりなどが原因として考えられますし、高齢者の場合は骨の弱体化によってある程度姿勢を歪ませてしまい、このことによって荷重が上位に変位してくるもの、とすれば、やはり頻度の高いヘルニアは正常な脊椎にかかる普段の姿勢の影響が原因として強いと言えます。


脊椎全体を考えて見ると、下位の腰椎の次は腰ではなく頚椎の下位が多いヘルニアです。また稼動性自体が少ない胸椎は姿勢の悪化による発症はほぼ考えられません。


下位のヘルニアは神経根症状が起こりやすく、その分上位よりも発見されやすいとも言われています。荷重が多いことに付加して、最も動きが多い脊椎骨でもあり、この事も発症に寄与しますので、普段の姿勢に加えて咄嗟の反応動作なども気をつけなければなりません。