「番組でおすすめされてた軽い日傘なのに、最近右の首筋だけが痛くて…」
こんにちは。福岡市博多区板付にあるKARADA整骨院です。
7月中旬を迎え、福岡は連日うだるような猛暑が続いていますね。少し外を歩くだけで、じりじりと肌が焼けるような日差し。熱中症対策はまさに命に関わる問題です。
最近、福岡の夕方の情報番組(めんたいワイドやタダイマ!など)を見ていると、毎日のように「最新の日傘」の特集が組まれています。「スマホより軽い」「男性用日傘の普及」など、機能的でおしゃれな日傘がたくさん紹介されていますよね。番組の呼びかけもあり、日傘をさして歩く方の姿が本当に増えました。これは熱中症予防として、とても素晴らしいことです。
しかしその一方で、当院には最近、こんなお悩みを抱えた患者さんが増えています。
「テレビで紹介されてた、すごく軽い日傘を買ったんです。毎日通勤で使っているんですが、最近なぜか『右の首筋から肩にかけて』だけが異常に張って、夕方になると右側だけ頭痛がしてきて…」
荷物も軽くしているし、日傘自体も軽量なはず。それなのに、なぜ「片側だけ」に強烈な肩こりや首の痛みが起きてしまうのでしょうか。
実はこれ、日傘の重さが問題なのではありません。日傘をさす時の「無意識の姿勢の歪み」が、あなたの首や肩を静かに痛めつけている可能性があるのです。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の症状については医療機関や専門家へのご相談をおすすめします。
日傘をさす時、あなたの体で起きている「異常事態」
「腕を上げて固定する」という過酷な労働
日傘をさして歩く姿を想像してみてください。傘の柄をギュッと握り、胸から顔の高さまで腕を上げ、風に飛ばされないようにそのまま固定して歩きますよね。
実はこの「腕を上げたまま固定する」という動作は、人間の体にとって非常に不自然で、負担の大きい姿勢です。腕の重さは、成人でおおよそ体重の5〜6%程度、体重によっては約3〜4kgに相当するとされています。日傘自体がたった200グラム前後と軽量でも、「自分の腕の重さ+日傘」を、片側の肩と首の筋肉だけで、通勤の15〜30分間ずっと支え続けていることになるのです。
無意識の「肩すくめ」が首を絞める
さらに問題なのが、傘を安定させようとするあまり、無意識のうちに肩がすくんで(上に上がって)しまうことです。肩が上がると、首の付け根から肩甲骨にかけての筋肉(僧帽筋や肩甲挙筋など)が緊張しやすくなります。この状態が毎日続くと、筋肉が硬くなり、そこを通る血流や神経が圧迫され、「片側だけの強烈な肩こり」や「後頭部の頭痛」につながる可能性があると考えられています。
「影に入ろうとする」ことで起きる背骨の歪み
日傘による姿勢の崩れは、腕や肩だけにとどまりません。
日傘をさす最大の目的は「直射日光を避けること」です。そのため、私たちは無意識のうちに「傘の影の中に、頭や体をすっぽり収めよう」とします。風向きや太陽の角度に合わせて傘を少し斜めに持ち、その影に合わせて頭を傾けたり、体を少しねじって歩いたりしていませんか?
この「影に合わせて体を歪ませる」歩き方が曲者です。頭が体の中心からズレた状態(側屈)で歩き続けると、首の骨(頸椎)や背骨に左右非対称な負担がかかり続けます。これが、右(または左)だけが痛くなるという、アンバランスな不調の一因になっていると考えられます。
「肩を揉むだけ」では良くならない、腕からの連鎖
「右肩が痛いから、右肩に湿布を貼って一生懸命揉んでいるのに良くならない」
そんな声をよくお聞きします。しかし、日傘による肩こりの場合、肩だけを揉んでも根本的な改善にはなりにくいことがあります。
疲労の「震源地」は肩ではなく、「傘を強く握りしめている手首や腕」にあることが多いためです。人間の体は「筋膜」という全身を包む膜で緩やかに連動しています。傘を風に飛ばされないようにギュッと握りしめると、手首から前腕の筋肉が緊張し、その緊張が二の腕→肩→首へと伝わっていくと考えられています。腕の緊張を解かずに肩だけをマッサージしても、また翌日傘を握れば、同じ痛みが戻ってきやすいのです。
