前日は自分のライブで、思いっきり好きにさせてもらって、
いよいよ翌日は、緊張のピロリーナくじらライブでした。
会場の麹町エリアは、僕がほぼ10年くらい働いていた職場ですので、
そういう意味では、自分の庭みたいな場所でのイベントで
その点が凄く楽で、僕の負担が軽減されたのが本当に良かった。
お客さんの殆どが、日本の捕鯨関係者のお偉いさん、超重鎮さんとあって、
緊張もひとしおでしたが、鯨料理に添える楽しい余興の一つとして
じゅうぶんお楽しみいただけたのではないかと思います。
当日の詳細は、会場の「くりくり」さんブログにありますので、
是非見てみてください。
そんで、僕がいちばん感動したのは、
出された鯨料理の素晴らしさです!
鯨っていうのは、普段あまり親しみもないし、
また、癖の強い食材、というイメージだったのですが、
そういう、素材としての特徴をよくわかった上で、
どれもこれも、素晴らしく調理されていて、
本当にスパスパ食べられたわけですよ。
戦後の貧しいときは、豚やウシの代わりに
タンパク源として代用されてたようですけど、
そんな先人の創意工夫が見事に現れていました。
僕はそれらの料理を頂きながら、それを音楽に置き換え、
癖のあるアーティストや音楽を商品として流通しうるものにする、
というようなプロの仕事についてイメージしました。
自分自身、ココ2~3年の自分に欠けていたものは
「プロ意識」だと最近、身に染みてたところだったのですが、
それが、この体験で、より一層リアルにわかったわけですね。
プロのポテンシャル、ハンパねえ、と。
そのポテンシャルは、裏打ちされたセンスと技術によって提供されます。
その苦労や努力は決して表に表れませんが、僕はしっかりと掴みました。
いい加減なものは、ひとつもなかった。
それがこのイベントです。すばらしいです。
私たちも今後プロとして一層精進する所存でございます。
さて、ライブ後の一息もつかぬまま、
夜は経堂のさばのゆさんに顔を出しました。
ここは松尾貴史さんや落語家の方々が
くじらを食べるイベントを良くやっているスペースでして
くじらーめんとか鯨カレーとか、いろいろ研究の末、商品化してるようです。
東京新聞を見たさばのゆさんのマスターさんから、
私のほうに連絡があって、お話しましょう、ということになりました。
私は、直前に味わった、イベントの鯨料理の感動を伝え、
これを捕鯨関係者とかそういう内輪で済ますのはもったいないと言いまして、
2回3回と是非繋げたい、その際は是非何かご一緒でお願いします、と
ご挨拶しました。
偶然そこにあった「坂本龍馬」というビールが美味しくてね、
断酒中でしたが、一口飲みました。
居たお客も、ちょうど落語イベントの後だったということで、
濃くて面白い人間ばかりで、「まさに小田急線だな」と思った感じです。
ちなみに私、狛江には5年住んでました。
経堂にも住もうと思ったけど叶わなかったね。
まあそんなわけで、いろんな経験をしまして、
私的には、たぶんこの4年間で「いちばん本気出した2日間」だったと思います。
(あ、いやいや、いつも本気のつもりですヨ。笑。)
ということで自分の背中に、鋼鉄の棒が縦に真っ直ぐ入ったような、
そんな感覚を味わった、素晴らしいツアーでございました。
今後とも、よろしうに!
これは芝居仲間が制作してくれたヘッドドレス。
綺麗ですね。