今日の稽古は小人数だった。
読み合わせに費やした時間は凡そ1時間少々・・・
小林多喜二が遊郭から受けだしたタミちゃんという女性を
家に連れてくる場面である。
読み合わせはセリフのやり取りである。
しかし台本を見ての稽古なので、
響いてくるのは活字を感情にのせて読む声である。
セリフは活字ではない。
多喜二の後ろから入って来たタミちゃんが、
タミ「お晩です。あのう・・・」
「あのう」の後、「・・・」口ごもったのか、言うのを止めたのか、
言えなかったのか・・・
では、口ごもらなければ、止めなければ何を言ったのか・・・
それが分かれば、「あのう」の音譜を何処に書けばいいのか分かる。
演劇の楽譜は5線だけではない。
ことによると15線くらいはあるかもしれない。
が、音がどの高さにあるかが分かるのである。
この発見は大きな意味を持つ。
多喜二「村野タミ・・・ちゃんです」
この「・・・」の意味は何だろう。
タミの「あのう・・・」と同様に、
活字の「あのう」を見て「・・・」を考えても何も出てこない。
演劇は、ひとこと、ひとことが難しい。
そして面白い。
たったひと言の音符の置き場所を発見した時・・・それは歓喜の瞬間なのだ。
目から鱗が音を立てて落ちる時だから。
ガラガラドッカ~ン![]()
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