演劇人生 -52ページ目

演劇人生

今日を生きる!

「寒いッ!」

この冬は寒い。


家の中でぬくぬく飼われている犬はいい。

こんな冬は、

やはり人間と同じ屋根の下に住むべきだとつくずく思う。

身体を丸めてもなかなか暖まらない。


つながれてなければ、

走り回って身体を温めるものを・・・

つらいなァ。


こんな日は、

普段は思いもしない考えにとらわれる。

「主人は幾つになるんだろう」・・・我輩の頭をよぎった。

かなりの年齢のはずだ。

最近は足もわるそうだし、以前から痔もちのはずだし、血圧だって高そうだ。

下手すると我輩より先に逝かないとも限らない。

置き去りにされるペットは悲惨だ。


我輩の寿命はあと5年はある。

いや、人間と違って、犬や猫が持っている予知能力や透視能力は高い。

天変地異についても、緊急地震速報が出る前に

「何かある」

と勘が働く。

そして数分してグラッとくる。


そういえば、さっきからクラクラするのだが、これは空腹のせいだ。

主人の懐のせいか、最近の食事が物足りない。

質も落ちた。

いや、これは主人のせいじゃない。

政治が悪いのだ。


気候の寒さと政治の寒さが、

下々の我らに牙をむいているのかも知れない。

コワイ~ッ!

ヨドちゃんは天国へ行けたろうか・・・

我輩を好きだったなんて、

飼い主の奥様から直接耳にするなんて驚いた。

「これ、ヨドちゃんの爪なの」

あのレインシューズみたいな爪はヨドちゃんのだった。

小屋の奥にある写真をも直してみた。


ヨドちゃんの爪だと聞いて見ると、

面白いという気持ちより、可愛さのほうが強くなる。


ワンちゃんに限らず、人であろうが猫であろうが、

好意を持たれたり、尊敬されるのは嬉しいものだ。

ヨドちゃんの爪を眺めながら、

天国で一緒に踊る夢でも見ようか・・・

顎の下に敷いて寝てみよう・・・


続く・・・

港区広尾でのカルチャー「朗読表現講座」風景

一通りのレッスンが終わり・・・

12月は O・ヘンリー原作「最後のひと葉」
本日は、

「茶」の世界を探求した。

亭主は長さん。

12月は O・ヘンリー原作「最後のひと葉」
右はナベちゃんこと渡邉満江さん。

栗羊羹にあずきかりんとう・・・

結構なお点前でした!

早いもので、ヨドが天国に召されて一週間は過ぎた或る日、

そのヨドちゃんの飼い主だった奥様が我輩の住まいを覗き込んだ。

「おっとゥ・・・」

うつらうつらしていた我輩はビックリして飛び起きた。


ヨドちゃんの散歩のときも、

近くで足を止めることはあっても話しかられることもなければ、

小屋の近くにくることもなかった奥様だ。


「イプセンちゃん、ヨド死んじゃったわよ」

あゝ、こんなに優しい声の人だとは思わなかった。

夏の風鈴に似た涼やかな声だ。


「知ってます」

「彼女、イプセンちゃんに気があったのよ」

へぇ・・・知らなかったなァ。

「だから、あまり近くに寄せなかったの」

そして、多少鼻にかかる声で、

「ごめんなさいね」

ヨドちゃんが純血種だったこともあり、

雑種の我輩との間に愛情が芽生えるのを避けたのだろう。


純血種・・・といっても何をもっていうのか。

我輩からすればはなはだ疑問だ。

いずれにしても人間が勝手に造り出した言葉だし犬なのである。


ま、ヨドちゃんが、例え我輩の近くにいても、

彼女と男女の関係のなったとは限らない。


ところで、面白いと言っては不謹慎かもしれないが、

愉快な写真を入手した。


12月は O・ヘンリー原作「最後のひと葉」

レインシューズか?


可愛いブーツに見えやしないか?


12月は O・ヘンリー原作「最後のひと葉」
なんじゃこりゃ?


これ全部ワンちゃんの骨。

コートは肩甲骨で足は肋骨で、ブーツは爪の部分。

爪そのものは燃えちまっているが、骨はこうして残るらしい。


さて、吾輩に関心を持っていというヨドちゃんは、

もちろん天国に行っているだろうと思うが、確かめる術はない。


続く・・・

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。


暮れに仲間のヨド殿が他界して衝撃を受けたが、

森羅万障、命あるものの定めでもありますから、

いずれわが身にも襲い掛かることを思えば、

その事実をしっかり受け止め、今在ることをかみ締め、

この命をどう活かすか・・・

まさに、真剣に生活とは何かを考えるべきなのかもしれません。

生活というと食べて寝ての感があるが、

「生きることを活かす」のが生活というものだろうと思うと、

寒い暑いに心奪われ、食っちゃ寝に慣れちゃいけないという気持ちになる。

しかし短いロープにつながれ、

半径2,5メートルの世界では、

思い切った恋愛もできない・・・いや社会活動が極端に制限されてしまう。

この規制の辛さを少しでも解放してもらえればと思うが、

犬類である限りは難しそうだ。


平安時代の絵画などを見ると、

猫は首輪をはめられ室内につながれたものを見るが、

犬は外を自由に遊びまわっているのばかり・・・

いつの時代から逆転したのかと不思議だ。


さて、こんなことを考えていて浮かんだ歌がある。


12月は O・ヘンリー原作「最後のひと葉」

雨に打たれ 風に晒されて

人の愛も 知らずに 死んだ

しゃれこうべが ラララ 言うことにゃ

おふくろにも 会わずに 死んだ・・・


イタリア民謡らしい。


こいつは立派な骨だ。

横顔から推測すると大型犬のレッドリバーじゃないのかなァ。


続く・・・