演劇人生 -12ページ目

演劇人生

今日を生きる!

5月6日の日記を書こう【GW特別企画!日記を1日書くごとに抽選会に1回参加できる】 ブログネタ:5月6日の日記を書こう【GW特別企画!日記を1日書くごとに抽選会に1回参加できる】 参加中
本文はここから

この連休、

一昨日と昨日はゆっくり暮らした。

一歩も外へ出なかった。

ちっこい部屋に一人・・・

パソコンに向かいやらなければならないことをいろいろした。


芥川龍之介さんの「雛」をもう一度読み直した。

これは・・・と思うところをガラリと書き換えて・・・

「芥川さん、ごめんなさい?」

と詫びを入れつつ・・・

「あゝ、いいよ。俺のことなど気にするな」

イメージの向こうで、彼はニコニコしながら頷いていた。

「君の時代は遥か此方だ。俺は平成なんて時代は知らんのだ」

そして息子の比呂志も知らずに死んだと、

やはりニコニコしながら言っていた。

「あ、そういえば比呂志さんに会ったことがあります」

二十年以上も前になるが、

正月に師匠の家に行ったとき、

奥の押し入れの中で何かが暴れまわっているような音が聞こえる。

「あれ、何ですか?猫、それとも犬?」

師匠に聞くと、

「比呂志が酔っぱらってどうにもならないので・・・」

縛り上げてブチ込んであるというのだ。

「え、いつからですか?」

「昨日の12時頃かなァ」

「じゃ、もう10時間は経ってますよ」

「じゃ出してやるか」

と、師匠はおもむろに押し入れに近づき、

「おい出してやるから待っていろ」

と声をかけた。

すると、

「ふざけるな、勝手に出てやるから待っていろ!!」

・・・と懲りない声が聞こえてきた。

「もうちょっと置いておこう」

・・・と、それから数時間して解放してやったのだが、

縄をほどくとニッコリ笑って「ありがとう」



   ウィキペディアより拝借 芥川龍之介氏

この光景が今も目の前に浮かんできます。

この笑顔を見たせいかもしれないが、

私が、比呂志氏の父、龍之介氏をイメージするときは大抵笑顔なのである。

その時の師匠も比呂志氏もこの世にはもういない。

時代は刻一刻と流れている。


昨日までの二日間、

ゆったりと過ごしていると、

このような幻想ともつかないイメージが私を取り囲むのである。

今は亡き、偉大なるパワーは、残された私たちの中で健在そのものなのかもしれない。


さぁ、連休も本日で最後である。

ところが今日はバイト先・・・

今日から命あるもののパワーと向き合う毎日が続くことになる。

老骨に鞭打って頑張りましょう!!!




GW特別企画!アメブロ春の大抽選会

GW特別企画!アメブロ春の大抽選会

芥川龍之介作「雛」上演台本第一校が出来上がりました。

時間的には1時間30分程度の脚本かと思います。


内容としては短いかもしれませんので、

何らかのイベントを組み合わせることで、

より立体的なものとして当日を飾りたいと考えています。


現在、主人公お鶴の少女時代を演じる女性と、

その兄英吉、人力車の車夫徳蔵、

丸佐という骨董屋(スキンヘッドに限ります)を探しています。

 ↓老女お鶴の登場シーン

          三園ゆう子



 初演では劇場ロビーに茶席を設けた


6月中には全体の構成ができあがります。

作品がお気に召したら参加したいという方に限りますが、

戯曲を希望する方はご一報下さい。

このブログのメッセージか、

gekidan@ad-hoc.jp  宛送付方法を明記の上連絡をお願いします。

締め切りは5月20日(水)です。

年齢・経験は一切問いません。

チケットノルマ、納入金など一切ありません。


                ラストシーン

5月3日の日記を書こう【GW特別企画!日記を1日書くごとに抽選会に1回参加できる】 ブログネタ:5月3日の日記を書こう【GW特別企画!日記を1日書くごとに抽選会に1回参加できる】 参加中
本文はここから

私の住んでいる地域の女性・・・(いわゆる後期高齢者)は強靭である。

ある集まりに出た時、

「そこのお若い方」なんて呼び止められたまではいいが、

「もっとサッサと歩けない?」

などと90歳を過ぎたお嬢様からお叱りを受ける。


これは私のいる地域だけの話ではないのかもしれない。

区全体の老人を束ねている会長は歴代女性だし、

役員も大半もそうだ。

「負けるなァ」

と呟くと・・・

「伊藤さんには伊藤さんにしかできない仕事があるの」

と慰められる。


これからますます高齢化が進む日本の一角で、

押され気味だが、したたかに生きているのが、

私たち男子高齢者なのだ。


ま、わたしにしかできない仕事に希望を燃やして、きょうも・・・


ところで、この連休、私はどこにも行かない。


すると或るご婦人・・・

「連休のレジャーは若い人たちに任せておくわ。私の心はいつもレジャーだもの」

と、これから美味しいあん蜜を食べに行くのだそうである。

「丸の内までねッ」

その声は弾んでいた。



GW特別企画!アメブロ春の大抽選会

たいていの人は

芥川龍之介さんの作品の二、三作は知っている。

しかし「雛(ひな)」を知っている人は意外と少ない。

私からすると「トロッコ」「蜜柑」「魔術師」、

或いは「河童」や「杜子春」などと同様、名作だと思っている。

作品によっては古典に拠する作品や時代物、

文明開花を扱った物、フィクション物などに分類されるが、

「雛」は開花物と分類されている。

 (写真:ウィキペディアより拝借)

老婆の語りの形式で話は進んでいくのだが、

芥川龍之介が開化に象徴される明治という時代を、どのようにとらえていたのかを如実に示している作品だと思う。


新しいものがどんどん入ってくる中で、一家の心を宿しているひな人形・・・

それを実益のない古臭いもの・・・旧弊として扱われることに強烈な疑問を投げかけている。

一種、芥川の文明批判といえるかもしれない。


雛は女の子の象徴でもある。

語り始める老女鶴の幼いころ、

開化人間である兄英吉に精一杯の抵抗を続ける少女お鶴がいじらしくてならない。


じっと耐えに耐えるお鶴は、

この作品を通して何を言いたいのか・・・

この舞台の見所である。



5月2日の日記を書こう【GW特別企画!日記を1日書くごとに抽選会に1回参加できる】 ブログネタ:5月2日の日記を書こう【GW特別企画!日記を1日書くごとに抽選会に1回参加できる】 参加中
本文はここから

「ゴールデンウイークってぇのに年寄りの話なんて面白くもない」

ご無理ご尤も!

ところが私の周りでは、こんな世代の話ばかりだからしかたがない。


「年とったんだから、もっとおおらかになってもいいんじゃない?」

「どういうこと?」

「集まりに茶菓子を出すと、そこで食べずに、先に持って帰る分を袋にしまっちまってさ・・・」

「いいじゃない、食べてもらうので出すんだから」

「でも、いじましいと思わない?」

「うちへもって帰るなんて意気込みがすごいじゃあいの」

「何で?」

「生命力に長けてるってことよ」

「へぇ、そうなの??!!」

「こんな駄菓子、お土産にするわけはないでしょう?」

「自分で食べるためにため込んでいるのよ」

「えっ、そう?」

「押し入れにしまっておいてね、夜中にそっと出して・・・」

「まさか、そんなァ」

「食べたいって気持があるうちは、人間生きたいって証拠でしょう?」

「でもさ・・・」

「ね、どう思う?」

おっと、こんなところで振られて少々慌てたが・・・

「そうか、たくましいってことかなァ」

「そんなこと聞いちゃいないわよ」

つまり「いじましい」とか「狡い」ってことの反応が欲しかったようだ。

「最初にお持ち帰り分を袋か何かに用意しておけばいいんじゃない?」

「私だったらバカにされたような気分になるわね」

と反論されて・・・ショボン。

「さ、じゃ帰ろうか」

ということになり、目の前に食べ残った駄菓子をどうするかと思いきや、

「分けて持って帰ろう!」

これで茶飲み話もチョン!!

結局、こんな他愛のない話こそ、

みんなの活力の源なのかもしれないなァ・・・


晴天の青空のもと、家への帰りの道すがら

こんなことを考えていました。


平和ってこれかなァ・・・




GW特別企画!アメブロ春の大抽選会

GW特別企画!アメブロ春の大抽選会