我輩は犬である(1) | 演劇人生

演劇人生

今日を生きる!

いい天気だァ、雲がひとつ・・・ふたつ浮かんでいるワン。


我輩は、幸運にも飼い犬である。

親は野良だった。

ということは、我輩は雑種で、

祖先は立派な秋田犬だ。

うわさでは、渋谷駅前にある銅像は、

我輩の曽祖父であるという。

これは実証できないので、

単なるうわさに過ぎないかもしれない。


ところで昨日、我輩の飼い主に、

どこやらの劇団から招待状が届いたらしい。


劇団の稽古場で、

ワークショップとかをやるので、

犬を連れて来ないかというもののようだ。

なぜ我輩を同道して欲しいといってきたのかだが、

ワークショップで、犬をテーマにしたインプロとかをやるらしいのだ。


「面白いじゃないか」と主人は言うが、

我輩にしてみれば下らないこと甚だしいとしか思えない。


ところで、インプロなんて省略していっているが、

インプロビゼーションと何で言わないのか理解に苦しむ。

ま、いいや・・・こんなことは人類に通じるはずはないからな。

何でも省略したがる悪いくせがあるらしい。

我輩も省略したいことがあるさ。

「ワンワンワ・・・」で終わらせようとするが、

つい「ン」が滑って出てきてしまうんだ。


何だかんだ文句を言うのは、

我輩は物事を深く考える性格からきているのかも知れない。

ただ、ひとついいことがあった。

我輩を連れて行き、

物欲しそうな顔をしないようにと思ったらしい。


昨晩の食事は贅を極めていた。


牛筋の煮込みとベーコンとジャガイモのバター炒めシャンピニオン添え、

ガーリックトースト、成分無調整の牛乳が生のまま出てきたことだ。

主人の食卓にのったレパートリーがそのままらしい


あ、そうそう、お新香だけは入っていませんでした。

本当は欲しかったんです。

塩分さえ加減してあれば、たまには食べたいですよ。

胸焼けが治まりますからね。


いつもは兎の糞のような粒々のドッグフードを食べさせられてますからね、

これには正直感動しました。

美味しかったです。


続く・・・・