河童の話をちょいと離れて・・・
婚礼司会を始めて30年以上になる。
司会者として関わることの出来たカップルも、
3,000組をはるかに越えていて、
4,000組には達していると思う。
バブルの頃は、日に3組の婚礼司会をこなし続けていた。
一日に、府中 ⇒ 高崎 ⇒ 船橋の3組の司会をした(?)ことがある。
思い出してもゾッとするようなタイムテーブルで引き受けていた。
最後の船橋では、会場から、「1時間くらい遅らせておくよ」と言ってもらって
引き受けた司会だが、結婚する二人には、いい迷惑だったに違いない。
しかし、ひと組ひと組、手を抜くことはせずにやっていたつもりだ。
僕の司会で結婚したカップルには幸せになって欲しい・・・
常にそう思いながら、お開き後、二人と握手を交わす。
きょうも浦和のホテルで、来月中旬挙式のカップルと打合せをしてきた。
サロンの担当者は、どうしても伊藤さんに頼みたいというお二人だと
話してくれたが、お目にかかると直ぐ、「これ、二人からのお礼」と、
十万石まんじゅうの2段重ねの菓子折を頂いた。
「どんな司会かも分らずに、先づけでこんなことをなさるものでなありませんよ」
とは言ったものの、甘いもの好きな僕には殊のほか嬉しいことであった。
「うまい・・・うますぎる」の、棟方志功の絵で知られる十万石である。
帰ってすぐ、封を切った。十数種類の菓子の詰め合わせだった。
途端に、河童を思い出した。
「これ、河童に食わせたても、『うまい…うますぎる』に同感してくれるだろうか・・・
他愛のないとこを考えながら、始めに定番の、“十万石”の饅頭から・・・
棟方志功氏も食べたに違いない饅頭だ。
なかなかなものだ!
お茶が欲しい、などとひとり言を呟きながら、2個を頂く。
さくらんぼのゼリーや、あずき入りのゼリー寄せ風の甘味を味わった。
うれしいお土産だった。
昨夜の授賞式のパーティでの食べすぎがもとで、
きつさを感じながらズボンを履いて行ったが、
なお一層のきつさを感じて、ジャージに履き替えた。
・・・もう一つ、と思ったが気合を入れてとどまった。
本当は、今日打合せをしたお2人の話を書こうとしてコレを開いたのだったが、
菓子の話で終わりそうである。
生きる命と死ぬ命の話を二人にした。
書けば長くなりそうである。
お二人との話は、次へまわそう。
そして、河童の作品づくりを再開しよう・・・