観世栄夫氏の「勧進帳」を聴く | 演劇人生

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今日を生きる!

3月27日、日本文化芸術財団恒例の「日本文化藝術振興賞」表彰式に出席。

漆芸家の室瀬和美氏、陶芸家の杉浦康益氏、

能楽師の亀井広忠氏(葛野流大鼓方)、作曲家の武智由香氏

外国人留学生・研究者助成金は、造形・視覚デザインのキム・ボンス氏(大韓民国)

上方舞研究の、SABINE STADLER(サビネ シダトレェ)氏(29歳、スイス)だった。


この中で、能楽師(太鼓方)の亀井氏の演奏で観世栄夫氏が「勧進帳」を謡った。

「えッ、この年齢で、この声…ビックリマーク

実は、鼓の亀井氏の受賞記念の演奏の鼓も素晴らしかったが、

観世氏に食われた感じは否めない。素晴らしかった。

僕が民藝に入ったばかりの俳優教室で、

若い観世氏の授業を受けたことがある。

あれから30数年…

観世氏に「若々しい声」と言って感動を伝える人もいたが、

僕は、謡の艶に感動し、背景に安宅の関を描いていたと言おうとしたが、

「素晴らしい声をお聴きして感動した」

としか口に出なかった。


一時能楽界から現代演劇や、映画、オペラ等の分野に転身し、

20年くらい後に復帰し、能役者として廃曲を復曲上演などを続けてきている。

幾つだか年齢は知れないが、80歳はこしているはずだ。

日々の鍛錬がそれを保っているのは勿論だろうが、

芸を愛する心があってのものと感じた。

来年は、足も、もっと弱っていることだろうが、

また会えるのを楽しみにしたい。


さて、河童の話だが、この財団が予定している親子劇場に提案しようとする作品だ。

では、何故河童か・・・ということになるのだが、僕にはわけあってのものだ。

この続きは、またボチボチ書いていきたい。

今日は、これから浦和に行く。

よそ見ばかりしていて、なかなか筆が進まないが、帰宅して、再度取り掛かるときは、

浦和往復の中で見聞きすることが、何らかの形でプラス要因になってくれるか・・・?

期待して、「行ってきま~す!」