80の名を持つ生き物? | 演劇人生

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河童で始まったこのブログ…

しばらくは河童づくしでいこうと思う。


河童が想像上の動物かどうかは、不明ということにしておきたい。

魑魅魍魎(ちみもうりょう)の一つという意見が多いが、これも確証はない。


魑魅(ちみ)とは山林の気であったり、

岩や石の精、あるいは物の怪(け)などを指すらしい。

魑魅なる動物は陸地でも、山に近いところに住んでいるようである。

では魍魎(もうりょう)なのだろうか…かなりの近さを感じるが、

にわかに頷くわけには行かない。

中国には、魍魎という水中の精がいるらしい。

年齢は不祥だが、3歳児くらいで、赤い眼をして、長い耳を持っているという。

だが胡瓜を食べる話は探せなかった。

どちらかと言えば、死んだ人の肝臓を食べるらしい。

…とすると、似て非なるもの…結び付けるには疑問が多すぎる。

また、河伯という水神の説もある。

河で溺れ死んだ人の霊が、水神になり、

水の精である美しい女性を連れて河川を巡り歩いていると伝えられている。

この河伯が河童の伝説の源であるという説だが、

日本に渡って来る理由が、どこにあったかを考えると疑問が残る。

わが国と同じように、農耕文化の発達した中国から渡来した説と、

純粋にわが国生まれだという説も存在するのだ。


壇ノ浦の藻屑と消えた武将も多かったが、命からがら逃げたもの達も、

源氏の追討に合い、運尽きて自害して果てた魂が、

河伯(河童)となって九州地方に棲みついたという説である。

落武者の怨霊が河童に化した話は、九州各地に伝わっている。

薩摩地方に、川内(せんでェ)ガラッパなどと呼ばれる河童伝説もある。


河童の呼び名は多種多様だ。

ただ、一つ、二つの呼び名が、土地土地の訛り(なまり)で

名称が飛散したものでないのだけは確かなようだ。

ちょっと調べただけで、九州薩摩地方では、ガラッパなどという。

他に、河童 河伯 カワッパ ヒョウスボガワッパ

スイコ セコ セコボウ ヒョウスヘ ヒョウスベ 
オシッコサマ シイッコサマ 川原ワラシ ガタロ

カワタロウ ガタロウ カワノトノ カワヤロウ…と、

実にたくさんの呼び名を頂いている。

これは、河童伝説が、その地域に根ざした存在であったことを

意味しているように思えてならない。

…が、それが何処であっても、

秘密のベールに包まれたままであることも事実だ。