Sunday ドラマチームは、発表会には出席できなかった人も含めると
４４名の大家族です。
２チームに分かれ、ひとチームがキャロルをやり、
もうひとチームはサラリーマンNEOをやりました。
片方は、ストレートプレイ、片方は完全コメディ。
グループ性も、練習の進め方も、リスクの取り方も、
それぞれに非常に違っていました。
キャロルは、台本制作にあたり、主役スクルージの生きる、
現在、過去、未来の３つのシーンに合わせて、
３つのスクリプトグループを作り、
この内容をひとつひとつ、毎週全員で、話し合って
セリフの一言一句にいたるまで、
どう思うか、これでよいか、何か他の意見はあるか、
などなど、全員で一緒に一歩ずつ作っていきました。
この気の遠くなるような、全体での台本ミーィングを終え、
読み合わせや立ち稽古に入った時には、
役者がすべて台本制作にかかわっているのですから、
みんなわかっているわけです。
Directorとして大活躍してくれたReijiは
ナビゲーター役が最高に上手く
きりっと指示を出していきます。
受けるほうのキャストも、受け身でなく、
この場合なら、こっちからこう出ていくほうがよいのではないか？
このシーンは、こうあるべきでは？
などなど、台本作りを共にしてきた良さが自然に出ていました。
キャロルチームは、常にひとつの大きな輪になって
話し合いを大切にしていました。
課題は、それぞれが何やら構成作家目線で役をやっており、
常に客観的で、
演者としての、感情表現が薄いことでした。
制作側の立場のまま、演じている。
上空から状況を眺めているように、演じている。
問題解決をするときの目線で、演じている。
登場人物を演じるときは、
自らが問題の渦中の人にならなければならない。
過去でもなく、未来でもなく、今目の前のこと（＝相手）が
自分にとってすべて、という状態で絡んでいかなければならない。
ドラマとは、人間関係のアートだ。
ストーリーを見せるのではなく、
人間関係を見せなければならない。
それが観客に手に取るように感じられるからこそ、
ドラマとして見ておもしろいものになる。
最後の１週間の間に
私が見たいと思う人間関係の部分を指導させてもらった。
数時間かかるシーンもあれば、ほんの数分でガラリと
キャラクターが動き出すようなシーンもあった。
リーダーのTakuroは、他の人の練習シーンを見るたびに
なぜだか自分の演技が上達していった。
人は人を見て学ぶ。情報を取り入れる。
本当にみんながずっと一生懸命練習してきていたお陰で
自分たちでできるところはすべてやっていたお陰で
発表会マジックの前兆の息吹も吹き込まれ、
当日、みんなのエネルギーは最高潮に達し、
みごとにハートウォーミングな、
クリスマスキャロルが完成した。
ひとりひとりの演技に引き込まれるような、キャロルだった。
このチームは、役割分担が秀逸で、
DirectorのReijiとリーダーのTakuroのなんとも言えぬ
二人三脚と、Mihoを筆頭とした女性陣のしっかりしたサポートと
協力的なメンバーたちの中
本当の家族のように、一丸となって発表会を迎えた。
まさに、ザ家族、というチームだった。
メンバーのひとりひとり、
そして、残念ながら、発表会には出席できなかったメンバーたち、
このクリスマスキャロル制作に１度でもかかわったメンバーたち、
すべてのキャロルメンバーたちに
感謝の気持ちを伝えたい。
素晴らしいチームとドラマを作ってくれて、
ありがとう。
発表会が終わったあとも
心の中で上演され続けるキャロルで胸がいっぱいです。
Thank you!
I love you all!
Hidemi Nishiuchi