過去の離婚ついて

 

 

 

私と彼の付き合い方は異常だった。

 

つきあい始めた当初は携帯が普及しておらず

ポケベルの時代だった。

 

同年代の方はご存じかと思うが

数字の羅列を文字とみなして、会話するのだ。

 

例)

0840 おはよー

0833 おやすみ

14106 あいしてる

 

彼から連絡がくるとすぐに返信をしなければならなかった。

少しでも連絡が遅れると

 

1052167(どこにいるの)

33411(さみしい)

11014(あいたいよ)

80415101071652(やましいことでもあるのか)

など、次々とメッセージがきた。

 

また、私が肌を露出することを極端に嫌がった。

ミニスカートを履くときは、私の太もも半分付近にあるほくろが

隠れまでの丈じゃないとダメ。

などの厳しいルールも作られた。

彼の言い分は「いいか。お前がそんな恰好していると

他の男は、頭でお前の服を脱がす妄想をしているんだ。そんな事はさせない」

との事だった。

 

ある時、旅行中に喧嘩して

私が泊まっていたホテルを飛び出したことがある。

 

しばらく一人で海を眺めていたところ

同年代位の男の子たちにナンパされた。

私は「彼氏が待ってるから」と断り、彼の元に戻った。

 

部屋に戻って仲直りした後、「さっき帰りにナンパされてね。

彼が待ってるって断ったんだけど」と話したら、突然怒りだした。

「お前は二人がつきあった記念日に、男と話したのか!」と。

断ったとかは問題ではなく、「男と話した」という事実が耐えられなかったらしい。

 

彼の母親が体を壊し病院についていった時のこと。

母親は色々検査することになり、彼と私は病院の待合室で待っていた。

 

そこに若い男の人が。

突然、彼がその男の人に絡み始める。

「おい。おまえ俺の女の事見てただろう」

「みてません」

「あっ、お前がジロジロ見てたのはわかってんだよ」

「みてません・・・」

「やめてよ!見てないって言ってるじゃん」と止めに入ったものの

因縁をつけ続ける。胸倉をつかみ殴りかかった。

病院のスタッフも止めに入る。

何も悪くないその男の人は、急いで逃げていった。

 

私がイベントで、キラキラの衣装をきて笑顔を振りまくことも嫌がった。

仕事が終わると、イベント会場にきて、私の周りをうろつく。

私の方向を見ようものなら、思い切りガンを飛ばす。

 

パンチパーマで、18金のネックレスをしている

見るからに危険な風貌の男に、怖がって誰も近寄らなくなった。

なんて迷惑な・・・ネガティブ

 

彼はこう言った。

「お金を渡すから、俺の家から一歩も出ないで

俺の帰りを待ってて欲しい。誰にもお前の事見せたくない」

 

携帯が普及してからは、彼の束縛は増していくばかりだった。

1日に何十回と連絡がくる。

 

GPS付きのスマホが当たり前になった今。

当時、こんな高機能なものが出ていたらと思うとゾッとする・・・