嗅覚の衰えは認知症の兆し? 源融現る、みやこびとの雅な匂いとは、。 | 薫彦の二杯目のグラスから ~ Kyoto 編 II ~

薫彦の二杯目のグラスから ~ Kyoto 編 II ~

年年歳歳花相似たり、年年歳歳人同じからず。

日々変わりゆく季節と身の回りの備忘録日記。
シュワシュワの後の、2杯目グラスは bitter or sweet ??

入院31日目

 

朝8時に朝食が配られる頃、アタクシは源融

(とおる)さんと夢の中でお話ししている最中。

源氏物語の主人公光源氏のモデルとなった?

と言われている何人かの内の一人。

 

眠りに落ちる前に、お東さんの渉成園の池の

特別公開が行われているニュースが、流れて

いて、どうやらその画像が、頭の中に残って

いたらしい。

 

とはいえ、病院から、渉成園さんまでは、徒歩

でも10分以内。駅前の塩小路から六条通りまでは

グーグルマップで上から見ても、3センチ。

夢の中にお越しいただいても、不思議ではない。

 

六条の御息所ではないけれど、化けて出てきてでも

お会いしてみたいもの。

平安の時代だったら、京都駅前など、とんでもない

町外れで、オオカミか盗っ人しかいない場所だった

区域だったという。

 

夢の続きで、夕顔さんか、藤壺さんとお会いできた

らいいなあ、などと思って、二度寝しようかとして

いたら、いきなり担当医先生の健診で、明後日に

手術あとの縫合の抜糸をする、という。

 

そうこうしている内に、午後のリハビリにーさんが

病室にやってきて、『あ、いい匂いですね』と

入口から入るなり、目を輝かせて言った。

 

近所のVELOCEコーヒーから、ホットコーヒーを

買ってきてもらってたのだけれど、そういえば

入院以来、"香り"を感じたことがなかったことに

気がついた。

ホットコーヒーと、いただきものの 紀伊田辺鈴屋さんのデラックスケーキ

鼻の嗅覚は、五感のうち、最初に衰える感覚という

けれど、認知症の初期症状とも言われて、実は

密かに、かなり、心配は、していた。

そこへリハビリ兄さんの、衝撃の一言。

アタクシは、味こそすれ、病室にひろがる香りは

ほとんど感じていなかった。

 

その昔、ワインエキスパートの試験も、コーヒー

検定、日本酒検定もちゃんと合格して、その銘柄も

名称もしっかり言えたし、行き違う美女さんの

香水の名前も、その銘柄はピタリ!と、当てられたもの。

 

その昔のみやこびとは、蒸し風呂にこそ入ったり

湯浴み、行水はしたにしても、お風呂はなかった

から、その体臭を和ませるために、十二単や宮中

の衣には、橘や、香木の煙りを焚きこんだりして

いたという。

 

雅な女官さんたちの、香りを"きいて"みたい、

などと.下世話な思いを胸に、今宵の夢は。。。。

 

と、うとうとしていたら、いきなり理学療法士の

リハビリにーさんに、ぎゅうっ、と足の裏を

押さえつけられた。

 

夕食は、大好きなサバの塩焼きと  石松煮。