元号 令和が嫌いな理由 | Talking with Angels 天使像と石棺仏と古典文献: 写真家、作家 岩谷薫

元号 令和が嫌いな理由

 私は『新釈 中国古典怪談』で命名の事について随分記したので、新元号の命名は結構な関心事だけに、すてておけない案件でした…
 昨日はこの記事の題名のような事を書くと、不敬罪で死刑になるんじゃないかと思い、爆、FBの「友達内」でとどめていたことなんですが…やはりガマンできませんでした…

 今朝、歴史学者の本郷和人さんも『論語』の「巧言令色鮮し仁」ということわざを出して、「仁」は勿論天皇を連想させるわけで、よく「令」なんて言葉を使ったな…と嘆いておられました。
 そもそも有識者って、そういうことが解る人のことでしょう…!

 元号に命令の「令」なんて漢字を使う、気がしれない!
 そもそも「令」の漢字の成り立ちは、上の三角は物を集める意味であり、下の「マ」のような部分は人で、「人をひざまづかせて、おふれ出す」という意味です。

 つまり、「上から(国家から)命令でもって和に従え!」という意味です。
 「そもそも和とは、国民一人一人の真心から自然と沸き上がってくるものであり」決して上から、国家からの命令形で「和になれ!」ではありません!

 安倍総理は「令」には「令嬢」というようにいい意味があると言っていますが、普通、「令」について一般人がイメージする言葉は「命令」「法令」「号令」「令状」だよ。

 たとえ「令嬢」にしても私は冷たいイヤなイメージも持っています。
 「冷」の成り立ちも見てみると、「ン」が氷を表し、「令」が音として「ぶるぶる震える」という意味があるそうです。

 そう!だから「令和」は「ぶるぶる震える冷たい和」を連想させるのです。
 なんか寒いのです。
 万葉集の「令月」とも言ってましたが、なんでまた梅が咲くころのぶるぶる震える寒い季節を選ぶかな!怒 そもそも元号に季節を選ぶなんて!

 なので、この元号の意味は
 「国家が押し付ける、冷たい和、薄っぺらな和に従え!」
 という意味なのです。

 そう言われると思い当たるフシはあり、
 これからのAI社会で国家として「上から冷たい和を押しつけますよぉ~!」という気合いと意志が伝わります。
 平成の世でも充分感じましたが、「薄っぺらな冷たい和を大義名分として上から」国家や社会で押し付けますよぉ~!」という暗示がありありです。

 さらに私はこの「和」という文字もあまり好きではなく、以下の記述は姓名判断占的なので、どーでもいい事と言えば、どーでもよい事なのですが、あくまで姓名判断上の見地では、「和」という文字もあまり良い意味ではありません。
 「和」という文字は、稲穂の稔りを口で表しているのですが、もうこれ以上稔らない、終わりという意味があり、姓名判断の名付けでは典型的に忌み嫌われる漢字です。
 (例えば、命名で忌み嫌われる漢字は、幸、雅、久、正、などいろいろありますが)
 
 そう思うと、平成から既に稔り過ぎて、令和では飽和状態でもう終わり…という感じもしないではありません。

 姓名判断は、賛否があることなので私はこれ以上どーこう言いませんが、昭和で「和」を使っていて、また「和」を使うのはいかがなものか…どんだけ「和」が好きなんだと思いました。
 安倍さんの父(晋太郎)、祖父(岸信介)が昭和なので、その遺志を引き継ぎたいのだと思います。憲法改正だけどね。だから和に従えなのです。
『そもそも昭「和」に第二次世界大戦という大惨事があったではないか』

 以上、「たかが名前じゃないか…」と思う人も居るでしょうが、名は呪です
 名が規定してしまうのです。こんな事も書いていた。 これは『新釈 中国古典怪談』でももっと詳しく記しました。

 三島由紀夫さんがリンクで出てきたので思いますが、彼は「こんな嘘っパチの昭和には一緒に生きていられない!」と怒って切腹してしまいましたが、今回の元号改正で、三島くんの気持ちのホンノ0.数パーセントは、解った気持ちでした。笑
 こんな嘘っぱちの「令和」に一緒に生きたくない…とほんの少しだけ感じました…
 この命名により、四六時中、時間も空間も、国家から冷たい薄っぺらな和を命令されているようでトテモイヤです。
 まぁ、かと言って自決まではしませんが…笑

 「令和」の時代は、冷たい薄っぺらな和が大義名分として振りかざされ、稔って飽和状態の時代の終わりのような気がします。そんな暗示。
 言霊と言って、言葉とイメージには力があります。
 近頃、どうして言霊現象が起こるのかも、私はいろいろ勉強してきて解ってきました…
 この元号も明らかに、国民の潜在意識に影響することでしょう… 政府はそれを狙っています。

 先の本郷和人さんは、落選した他5つの元号候補を見て、「この五つならどれでも立派で良かったのに、何でこうなるかな…」と嘆いておられました…
 私も同じ意見です! 
 元号って、もっとオオラカで、季節感や、寒暖を感じさせず、なんとなくやる気の湧くものが良かったと思います。

 昭和から平成の時も、当たり障りのない「平成」という名に、イマイチピンと来ませんでしたが、「令和」は当たり障りがある…

 マスコミもこうした否定的見解を昨日は全く放送しなかったのには、「とても気味悪さ」を感じました。これも、大義名分の薄っぺらな和ですね。
 本日、本郷和人さんがチクッと言ってくれてホットとしました。(マトモな人も居るってことで…)
 
 昨日はエイプリルフールで、よっぽど国家ぐるみで「令和なんて元号はウソだぴょ~ん」と言って欲しかったです。マジで。涙

 表意文字である漢字には必ず「意味があります」漢字ほど永く使われ続けられている文字は世界中には存在しません!それほど漢字には呪(しゅ)が籠っているのです。
 『新釈 中国古典怪談』でも紹介しましたが、そもそも漢字は人の意思疎通の為に作られたものではなく、神との交信の為に作られたものです。
 時代を規定する元号に、言いつけや使役を意味する「令」を使うなんてマズありえない選択です!
 

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