この小説の主人公は、新聞記者として、政治の歴史を目の前で見て、記録し、権力につぶされたくないと思い、行動する。

 

ただもうすぐ定年になるような年齢で、だれしもこれくらいの年になると、体のどこかに不調がでてくるものだ。

 

体力をなくし、体が重い。

階段を上るのをためらう。

 

”階段の最初の一歩で、右の腿にぐっと力が入る。左足を踏み出せるだろうか……”

(本文より抜粋)

 

左足を踏み出すために、一呼吸する。

歩かないことには何も始まらない。

政治記者として、現場に居続けるためにも。

 

 

***

主人公と年齢が近いせいか、一番共感した場面だった。

 

 

著者:堂場瞬一

著書:「沈黙の終わり」上・下

発行:角川春樹事務所 2021/4第一刷