CD;

「New York Sketches」村治奏一 ソロ

「フェリシダーヂ」「ラウンド・ミッド・ナイト」「レスリーズ・ソング」他全18曲

2005年発売

 

ギターの弦の音が重厚で澄んだ響きで、

たぶんすごいテクニックで演奏していると思うが、それを感じさせない。

静かな音の隙間から、内に秘めた熱情を感じる。

 

使用ギター: H.Hauser Ⅱ.1959

 

*村治奏一さん(1982生まれ)

1993…ジュニア・ギター・コンクール最優秀賞(高校生まで対象としたもの)

1996…学生ギター・コンクール優勝(大学生まで対象としたもの)

1997…クラシカル・ギター・コンクール優勝

1998…スペイン・ギター音楽コンクール優勝、東京国際ギター・コンクール優勝

1999…ボストン留学

2003…1stアルバム「シャコンヌ」(レコード芸術誌の特選盤となる)

2004…2ndアルバム「フォーコ」  (レコード芸術誌の特選盤となる)

2005…3rdアルバム「ニュー・ヨーク・スケッチ」

 

クラシックギターの天才がアメリカでジャズとどう接したのだろう。

 

 

 

🎵Round Midnight

バラードなのでジャズもクラシックも境がないと思うが、ご自分のレパートリーに入れたいと思うだろう、きらめいた透明な曲になっている。

 

参考:

 

🎵Felicidade

アントニオ・カルロス・ジョビンのボサノバは、今も世界中の人たちから愛されている。

 

映画「黒いオルフェ」の挿入歌。

フェリシダーヂ=幸せの場所…悲しみに終わりはないが、幸せには終わりがある…

 

年一回のリオのカーニヴァルに数日出るために、年中必死に働いてお金を貯める市井の人々の気持ちを歌っている。

 

カーニヴァルの喧騒に負けない激しさのある熱い演奏なのだが、

内側に秘めた想いが内側にそのままの熱さで居続けていて、惹かれる。

この曲を聴けるのはうれしい。何度も聴き続ける。

 

 

参考:

後年の「フェリシダーヂ」を聴く。

年々、音がやわらかく、

喧騒は、激しさではなく静かなうねりとして続き、

音をためたところでぐいと気持ちを持っていかれる。

熱い気持ちが表からじかに伝わってきて演奏に色気があって、ぐっとくる。

 

■2008年

 

■2021年

 

 

🎵Lesleys'Song

作曲者フレデリック・ハンドが最愛の妻レスリーに捧げた愛の歌。

ピアノかと思ったほど、弦の響きの華やかさで満たされている。